ALEFA BAREA!(いけいけ!バレア!)

 

現在エジプトで行われているアフリカネイションズカップ2019。

FIFAランク108位のBAREA(マダガスカルの男子サッカーチーム)が

強敵ナイジェリア、コンゴを次々と破り快進撃を繰り広げています。

 

試合当日は任地の市場にパブリックビューイングが設けられ、大盛り上がり!

興奮冷めやらぬ観戦者がトラックの荷台に乗り込み、

町中を叫びながら走り回る様子に、ついに暴動に発展したかとハラハラ!笑

 

残念ながら、昨晩行われたチュニジアとの準々決勝は敗退となりましたが、

マダガスカルチームの底力と国民が一丸となって応援する姿に胸が高鳴りました。

 

さて今日は、そんなBAREAに染まる任地で現在行っている活動の一つをご紹介します。

(ちなみにサッカーとは全く関係ありません笑)

 

 

ラジオ収録にて。間違えても噛んでもTsy maninona(かまわない)なマダガスカルスタイル笑

 

 

毎週月~金の朝9時から「Sakafo Japoney(日本のご飯)」というコーナーで

栄養改善レシピの紹介をしています。

 

生放送ではなく、週に一度5回分のコマを一気に収録して翌週に放送しています。

協働者のNirinaは任地で小さなオテリー(食堂)を経営しているお母さん。

日本食や日本文化が大好きでとってもお茶目!少しずつ日本語も勉強しています。

帰り道にオテリーに立ち寄り、原稿の添削や練習をするのがルーティンになっています。

 

マダガスカルの食文化はお世辞にもヘルシーとは言えません。(味は美味しい!)

スーパー山盛りご飯に塩分たっぷりのおかずちょこっとが定番スタイル。

おかずは大抵グダグダになるまで煮込んであるため、色どりも微妙・・・。

おかずの種類が豊富で、盛り付けや色を楽しむ日本の食文化とはかなり差があります。

 

 

典型的なマダガスカル料理。

 

 

炭水化物メインでタンパク質が圧倒的に不足しているの食生活のせいか、

手足は細いのにお腹だけボンッと出ている人を男女問わず多く見かけます。

貧しくて肉を頻繁に買えない、という理由はもちろんあるのですが、

そもそもの栄養に関する知識不足も大きな問題だということが分かってきました。

 

「トモコ(私)もMontagne de riz(山盛りの米)を食べれば背が伸びるよ!」

「力仕事をする人たちには米とトウモロコシが一番。Matanjaka(強く)になれる。」

「大豆をそのまま食べるとMarary kibo(お腹を壊す)になるよ。」 などなど・・・。

 

ラジオ放送では、そんなマダガスカル人の食に関する意識を変えるため、

任地でも安価で手に入りやすい食材を使った栄養改善レシピを

栄養素や日本文化、食材に関する豆知識を交えながら紹介しています。

 

 

ラジオで紹介しているレシピの一例”大豆ハンバーグ”

 

 

初めの頃は一体どの位の人たちがラジオを聞いてくれているんだろうか、

本当にレシピを作ってくれる人はいるんだろうか、とモヤモヤしていました。

 

ですが、ラジオリスナーが協働者Nirinaの食堂までレシピ内容を習いに訪れたり、

市場の売り子さんが「レシピ作ってみたよ!Tsara(美味しい)だったよ!」と言ってくれたりと、

最近になって徐々に嬉しい反応が出てきました。

 

そして、思わぬ効果だったのがラジオの持つ宣伝パワー。

町や農村で知らない人から「Manahoana TOMOKO!(こんにちはトモコ!)」と

声をかけられることが増え不思議に思っていましたが、

どうやらラジオを聞いた人が名前を憶えてくれている様なのです。

 

日本では既に廃れつつある媒体の一つであるラジオ。

家庭にテレビを持つ人の少ない任地チルヌマンデディでは、

まだまだ大きなパワーを持っている様です。

 

今後は食に関するトピック以外にも、生活改善に繋がる情報を

幅広く紹介していこうと考えています。
 
 

協働者Nirinaのオテリー(食堂)で調理のお手伝い。