Mafana ny andro! (今日は暑いね!)

最近はこれが職場の同僚との挨拶になりつつあります。

 

それくらい最近のチルヌマンディディはとにかく暑い!

これから乾季(マダガスカルの冬)に入るとは到底思えない暑さに苦しんでいます。

 

今回はそんな暑い暑いチルでの最近の活動の一部をご紹介します。


絵の具で塗ったかの様なチルの青い空


青年海外協力隊は国や地域によって、自転車もしくはバイクが支給されます。
ここマダガスカルでは隊員一人一人に自転車が支給されています。

乗り慣れないロードバイクに初めは戸惑いましたが、慣れてくるととっても便利!


活動先となる農村までは乗合バスの本数が少なく当然時刻表なんてものもないので、
行きも帰りもなかなか時間が読めません。

せっかちな私にとってはバスをじっと待つことが苦痛で仕方がなく…
そんな時に自転車があると自分のペースで自由に移動できるので快適です。

雨上がりにはこんな道(池?)も出現します。


自転車で農村を巡りながら何をしているかというと、タイトルの通り"トイレ調査"をしています。

前回のブログでご紹介した通り、マダガスカルのトイレ事情は世界基準で見ても底辺レベル。
任地チルの農村の状況、農民のトイレに関する意識などを調べるため、国道沿いの農村を順に訪問しています。

市内中心〜50kmの農村をピックアップ。


言葉も拙い外国人が突然やって来て「あなたのお家のトイレ見せてください」だなんて
怒られやしないかと内心ビクビクでしたが案外何とかなるものです。
(新人時代の飛び込み営業経験でついた度胸が大いに活きています笑)

まずは村長に挨拶し素性を説明。自転車を安全な場所に置かせてもらい、徒歩で村を回ります。

「お宅のトイレを見せてもらえませんか?」
「いいわよ!Tena ratsy(超汚い)けど…」

熱心にトイレの写真を撮って回る変態的な外国人に村の子供たちは興味津々。気づけばどんどん人が集まり「ウチのも汚いから見てって!」とあちこち案内してもらえます。

これまでの中でワースト1位のトイレ。トイレの概念を木っ端微塵に吹っ飛ばされました。


個人宅の他に小学校や教会などの公共施設にも訪問していますがこちらも同じく悲惨な状況。
もし自分が生徒ならトイレが原因で不登校になりそうなレベルです。

とある小学校のトイレ。暗くて得体の知れない虫まみれ。男女別ですが扉はありません。


活動をする中で「問題意識を共有できない」という壁にぶつかることが多々あります。
いくら手洗いの重要性を啓発しても、手を洗わないことが問題だと思っていない人にはちっとも響きません。
なぜそれが問題なのか、それを説明すれば済む話なのですが、長年の生活の中で染み付いた意識を変えるには相当な時間と労力が必要です。

子供の頃からこの様なトイレに慣れ親しんでいると、問題意識を共有できないのでは?と危惧していましたが幸いその感覚は同じの様で…

「写真撮ってもいいけど汚いよ。」
「うちのトイレ汚くてごめんね〜」
「何とかしたいとは思ってるんだけど…」

など、どこの農村でもみんな口を揃えて"汚い"と言います。きっかけとノウハウさえあれば、トイレの改良に向けて何か動き出せそうだと希望が持てました。

引き続き農村を巡回しながらまずは実態を把握し、具体的な改善活動に繋げていきたいと思います。

農村からの帰り道に見かけたお花畑。
朝から汚いトイレを見続けた目には光り輝いて見えました笑