マダガスカルでは90%、日本では0%。

この数字は「トイレ」に関するとある割合を表したものです。

 

今回は活動を通じて初めてその現状を知り大きな衝撃を受けた

マダガスカルのトイレ事情についてご紹介します。

 

 

マダガスカルでは90%、日本では0%。

この数字は「家庭で適切なトイレを利用できない人口の割合」を示した数字です。

 

この割合は世界ワースト3位。そしてなんと、全ての家庭で適切なトイレを利用できる

ようになるまでには2281年かかるとのこと。途方もない数字です。

 

マダガスカルの農村では家の外にトイレ用の小さな小屋があります。

大抵は土壁に藁の屋根で出来た、大人一人がギリギリ入れる程度の小さな小屋。

ドアがトタンや木材であればまだ良い方で、ペラペラのビニールシートが

ぶら下がっているだけの心もとない作りのものもしばしば。

 

農村でよく見かけるタイプのトイレ。

 

 

そしてトイレそのものはいわゆるぼっとん式。

地面に穴が掘ってあり、その上で用を足すスタイルです。

穴が満タンになったらまた別の穴を掘って新しいトイレを作ります。

 

農村トイレの一例。これは果たしてトイレなのか・・

 

 

虫だらけで手洗い場もなく、ここから病気が蔓延しないのか?

電気もなく真っ暗な農村の夜。子供が足を滑らせてこの穴に落ちてしまったら?

きちんとした扉もないトイレを、女性は安心して使用できるの?

疑問と不安は尽きません。

 

毎年3,870人の子供(5歳未満)が衛生設備の不備が原因で命を落としており、

最低限の基本的衛生設備を利用できるのは10人中1人というマダガスカル。

このトイレを見れば残念ながら納得してしまう数字です。

 

そして、市内や農村を問わずよく目にする光景が立ち小便。

道端や草むらなど所かまわず男性が立ち小便する姿を目撃します。

 

それもそのはず。なんとマダガスカルは野外排泄を習慣とする人口が多い国トップ2位!

あまりよろしくない習慣ですが、あの小屋に入るなら外でする方がマシかも・・

そう思えてしまう程に不衛生極まりないトイレが多いのです。

 

今後の活動でも取り組んでいきたいと考えているトイレ問題。

まずは任地の農村の現状を調査していこうと思います。

 

※ブログ内のデータはすべて国際NGO団体「WaterAid」の報告書に記載されています。

世界各国のトイレに関するデータがまとめられており、読み物としても非常に面白いです。

協力隊員もそうでない方も是非一度目を通してみてください。

https://www.wateraid.org/jp/