沖縄は昨日23日、戦没者を悼む「慰霊の日」を迎えた。
沖縄戦の終結から65年。米軍普天間飛行場(宜野湾市)の最後の激戦地だった糸満市摩文仁(の丘にある平和祈念公園で「沖縄全戦没者追悼式」が開かれた。
菅総理は原稿丸読みの心がこもった感じのしないスピーチを式典で述べた。その後仲井真知事と会談し、日米合意にそって沖縄に負担の継続と謝罪を伝えたのである。
時間を巻き戻して考えてみてほしい。
ついこの間、鳩山前総理が沖縄を訪問した際の狂乱したマスゴミの対応はいったいなんだったのか。
沖縄の基地の軽減、日米安保見直し、地位協定見直し、などのスタンスを取るのならば、鳩山退陣を求めるのは筋違いだし、今回の菅総理に対しても強くそのことを追求するはずであろう。
結局、沖縄や本土の国民の願いなど理解もせず、作った世論で正義の味方の顔をして、鳩山政権をつぶすのに利用しただけだったのである。
なんと心のない報道振りであろうか。
地上戦で市民を巻き込んでの戦いで25万人もの人が亡くなった沖縄を、安保50年の今年、政権交代で少し希望の光が見えてきたと期待していた沖縄県民を、まだこの先アメリカの言いなりしようとしただけだったとは。
それが公共のTV新聞のやることか。
沖縄戦の悲惨な話の数々を読み涙する人も、基地周辺で起こる米軍兵のレイプ、ひき逃げなどの事件で怒りを感じる人も、沖縄を観光で訪れると美しい海や自然に心奪われ、忘れてしまうかもしれない。
ましてや本土に住む国民は、日々の生活で考える事もないかもしれない。
でも、もう人の一生分くらいの長い年月の間、その沖縄は返還後もアメリカの占領を受けている異常な状態であることを、忘れてはいけない。
国民が同じ思いを共有することでしかアメリカを排除できない。
それほど狡猾で強力な既得権益者たちがうごめいてこの国を支配しているからだ。




