さぁ、香港到着 一日中歩き回り、もういつでも香港のツアーガイドになれる位
街中を制覇しました。
この街では、道行く人は平気でぶつかってきて謝りもしないし、電車や高級ホテルの中でも
平気で大声で携帯電話でしゃべってます。ゆっくりお茶でもと思い、喫茶店に入っても勝手に
相席にされます。この街では周りの人など気にもしない・・・私は道端で注射をしたりしてました。
でも、誰も見てません。日本では考えられない・・・衝撃を受けてしまいました。
私には香港で大好きな場所があります。このブログの背景画面にもしてる香港のビル群が見渡せる
海沿いのプロムナードです。。毎晩ここに来てベンチに座り、ビール片手に考え事をしてました。
頭に浮かんでくる事は病気の事ばっかり・・・今迄病気の事は考えない様にしてきたのに・・・
私は今迄同じ病気の人達と交流を持った事がありません。発症した翌年に、一回だけサマーキャンプ
へ行ったんですが、それからは行くのをやめました。
どうしても病気になった自分が許せなくて、認められなくて、だから皆で血糖測定して、皆で注射して、
皆で励ましあって、ってのが耐えられなかったんです。それ以来、家族はもちろん、主治医とさえ病気の
話をするのが嫌で、避けて通ってきました。「一生治らない」って事実は変える事ができないのに・・・
毎日注射が嫌で嫌で、でも嫌だと誰にも言えなくて、いつか神様が降りてきて病気を治してくれたら、、、
ってばかり考えてました。でも、フッと思ったんです。もし、劇的な新薬が生まれて明日もしこの病気が
治ったら??と。もしそうなったら・・・私の頭に浮かんだのは・・・「私には注射無の人生は考えられない!!」
って事だったんです。「毎日の注射がない生活」・・・私にはこの方が違和感があるって事に気付いたんです。
私の注射器セットには母がくれたお守りが付いてます。このお守りをじっくり見た事もなかったし、
有難みを感じた事もありませんでした。
私はずっと一人でなんでもやってきて、人に助けて貰うなら死んだ方がマシ、IDカードを持つのも嫌!!
って勝手に思って今迄きたけど、どれだけ周りの人に助けられ、そして愛されてきたのか、、
やっと発症から20年以上も経って気付く事ができた、、、そんな4日間の旅でした。
帰国して私は急に、私の大切な友達にこの病気を話したいって気持ちと、同じ病気の人達がどんな生活
をしてるのか知りたいって気持ちが生まれました。パソコンで病気の事を色々調べました。
そして同じ病気の人達のブログを見つけました。皆同じ様な事で悩み、毎日毎日悪戦苦闘しながら
生きているって事がわかり、自分のバカさに反省しました。。
さぁ友達に何と話そうか、、もう15年以上の付き合いの友達です。今頃、打ち明ける事によって友達を
すごく傷つける事はわかってます。私のエゴにしかすぎません。でも、言いたくなったんです。。
いつ話そうか、、そんな事を思いながらも話せずにいて、ある日たまたま飲みに行った時に突然
衝撃の告白をしてしまいました。友達が私の心に響く様な、何か一言を言ったのをきっかけに涙が
止まらなくなり、小さい居酒屋で注射器を出して大声で泣きながら病気の話をしました。
今迄、人目ばっかり気にしてたけどこの日は周りの目が気になりませんでした。
これからは、病気と、そして自分自身とも向き合って、同じ病気の方々のほんの少しでもお役にたて
たらなぁと思ってます。発症から20年以上も経ってしまったけど、今からでも遅くない!!と
信じたいです。 短編小説並長くなりすんません・・許してやって下され。。
ちなみに、、友達が言ってくれた心響く一言は、あとの酒のせいで忘れてしまいました
反省しきりです。酒は飲んでも飲まれるな!!ですよ。。