麻雀放浪紀 | バベルの図書館

麻雀放浪紀

麻雀放浪記(一) 青春編 (角川文庫)/阿佐田 哲也

「 悪漢小説の代名詞。人生にリーチをかけ続ける男達」

昨日人生で初めて飛びました。


私がやっている麻雀は赤ドラ、割れ目、オープンリーチ倍、ワンツー、デカピンなので南入する事が殆ど無く、誰かが東三くらいで飛んでダメージ大という所謂「目頭が熱くなる」ルールなのですが、堅い打ちまわしなので飛んだ事がありませんでした。ですが勢いドラ麻雀を防ぐ事ができずあえなく撃沈です。


ということで初飛びを記念して麻雀物を何か一つと思い、やはりバイブルといえるこの作品を紹介する事にしました。


登場人物の個性と人間模様、イカサマ技のカタルシス、印象的な数々の台詞が昭和の雑多な雰囲気と渾然となった所謂ピカレスク(悪漢小説)の傑作です。阿佐田さんは狂人日記や離婚のような純文学の大家でもありますが、私にとってはやはりこの作品がMUSTです。


役満上がると死ぬとか、二の二の天和とか、負けたら裸になるとか、強烈なインパクトの連続であり、読み始めると止めることができません。映画化もされていますが、風間杜夫や加賀まりこといった芸能界屈指の雀士が迫真の演技を見せており、こちらも名作です。


私はギャンブルは麻雀以外にしません。バカラやブラックジャックはルールが単純すぎ、運や心理の要素が強すぎますし競馬や競艇は予想しかできず、自ら何も行使できないところが自分の趣向に合わないためです。その点、麻雀は運と実力のバランスが良く、ルールも複雑で、長時間密度濃く楽しめるため他人の性格まで露になり、飽きること無く適度な刺激を得続ける事ができます。


この作品の登場人物のように麻雀に人生を投影して全てを突っ込むことはできませんが、ある種生き様を見せることができるこのゲームを止めることはできそうもありません。


難易度 ★★☆☆☆
インパクト ★★★★☆
泣ける度 ★★☆☆☆
笑える度 ★★☆☆☆
怖い度 ★★☆☆☆
考えさせられる度 ★★★☆☆
推定読了時間 4時間