ミーナの行進 | バベルの図書館

ミーナの行進

ミーナの行進/小川 洋子



「ミーナの行進と共に、やさしさと郷愁がふりそそぐ」



2006年の小川洋子さんの作品ですが、これほど完璧にそれでいて控え目にやさしさと郷愁を歌い上げた作者の想像力と大胆さに素直に感動させられた作品です。


病弱ながら裕福な家に生まれ、暖かい人々に見守られて育ったいとこのミーナと、その家に一年間だけあずけられた主人公の日々が淡々と綴られます。センセーショナルな事件も大恋愛もありませんが、宝箱の中にそっとしまわれていたかのような物語は、無条件に心に清涼感を与えてくれます。


二人が共に過ごした日々は、懐かしいお菓子と本と動物たちに囲まれ、家族は誰一人欠けることなく、永遠に続くかのような幸せのマーチが鳴り響いているようです。


読めばきっと、幼いころの懐かしい人に会ったような気持ちになれると思います。


難易度 ★★☆☆☆
インパクト ★★★☆☆
泣ける度 ★★★☆☆
笑える度 ★★☆☆☆
怖い度 ★☆☆☆☆
考えさせられる度 ★★★☆☆
推定読了時間 4時間