国家の品格 | バベルの図書館

国家の品格

藤原 正彦
国家の品格

「品格とは結局バランス感覚の事なのでは」


今ベストセラーになっている作品です。


私は常々、もう少し情緒や教養というものが見直されてもいいのではないかと思っていたのですが同じ様に考えている人はいるものだと、この本を読んで思いました。


確かに最近の理不尽な事件や世の中の出来事を見ていると、一昔前の規律や勤勉さ、教養の豊かさというものがいまこそ必要なのではと訴えたくなる気持ちは分かります。私も新渡戸の武士道は愛読書です。


ただそうはいっても私はお金を否定するものではないですし、享楽的な事も嫌いではありません。むしろ大好きです。そう考えると結局必要なのはバランス感覚なのではと私は考えています。


安易に走りすぎれば退廃しますが、逆は世の中を窮屈にします。


今は安易な方向にずいぶん傾いているように思えるので、著者のように少々エキセントリックに強調しないとゆり戻せないと思って敢えてこのような書き方をしているのかもしれません。ですがもう少し現状を許容する感覚があっても良いのではと思いました。


残念なのは、結局著者が年配のエスタブリッシュメントだという事でしょうか。総じて良い事をいっているのですがこうした背景の人の言葉は本当に伝えるべき人に伝わらないというのがありがちな現実です。


若い人気タレントが「教養っていいよ!」などと言ってくれると、世の中にもっと広がるのでは、と思ってしまいました。


難易度 ★★☆☆☆
インパクト ★★☆☆☆
泣ける度 ★☆☆☆☆
笑える度 ★★☆☆☆
怖い度 ★☆☆☆☆
考えさせられる度 ★★☆☆☆
推定読了時間 3時間