パルムの僧院 | バベルの図書館

パルムの僧院

スタンダール, Standhal, 大岡 昇平
パルムの僧院〈下〉

「人生は革命。自由を教えてくれたスタンダールのスマッシュヒット」


私の座右の書の一つです。スタンダールというと赤と黒ですが、こちらが全体的に暗さが漂うのと対照的にパルムの僧院は常に明るい光が射している、そういった印象の小説です。


恋に革命に若さ溢れる暴走をみせてくれる主人公のファブリス。美しい女性達とスタンダール得意の三角関係。これだけ聞くとダメダメな印象満載ですが、そこはさすがスタンダール。凡百の青春小説と異なる格調高い文章がナポレオン革命という歴史背景を線として若者の活力みなぎる人生をダイナミックに美しく描き切ります。


ファブリスは優雅で知的ですが、残酷でもあります。完全に女性の敵です。ですが全てを理解した上で、舞い上がる心を止められない。貴族の戯れといってしまえばそれまでですが、そこに自由な心の有り様を感じずにはいられません。


風刺や政治批判も込められていますが、そんな物は関係ありません。フランス文学でありながら北イタリアを舞台にしたこの小説は、人生を謳歌するには恥じも外聞も無くロマンチストたれという事を不滅の言葉で語ってくれているように思います


難易度 ★★★☆☆
インパクト ★★★★★
泣ける度 ★★☆☆☆
笑える度 ★★☆☆☆
怖い度 ★☆☆☆☆
考えさせられる度 ★★★★☆
推定読了時間 10時間(上下巻)