アポロとソユーズ―米ソ宇宙飛行士が明かした開発レースの真実 | バベルの図書館

アポロとソユーズ―米ソ宇宙飛行士が明かした開発レースの真実

デイヴィッド スコット, アレクセイ レオーノフ, David Scott, Alexei Leonov, 鈴木 律子, 奥沢 駿
アポロとソユーズ―米ソ宇宙飛行士が明かした開発レースの真実

「人は宇宙を目指す。それは宇宙の声が聞こえるから」


最近ですが、ホリエモンの宇宙事業、JTBの宇宙旅行に応募者が出た件、中国のロケット等々 宇宙関連のニュースを見る機会が増えてきたように思います。


宇宙も旅行できる時代が近づいているんだという感慨と共に、人が始めて宇宙へ飛んだのが もう50年以上も昔だという事に改めて驚きを感じました。携帯やインターネットはおろか コンピューターがまだ黎明期だった時代です。


そして「宇宙に行く」という事を漠然と想像した時、この本を紹介したいと思いました。


米ソの宇宙競争の中で、実際に宇宙飛行士に選ばれたアメリカのスコット,デイヴィッド(宇宙で 初の宇宙船ドッキングを成功させた人)と、ソ連のレオーノフ,アレクセイ(人類発の宇宙遊泳に成功)が、その生い立ち、 宇宙を目指した動機、宇宙飛行士に選ばれてから、そしてその後を交互に語ったドキュメンタリーです。


片やアメリカのエリートパイロット、片や貧困からなりあがったたたき上げ。対照的な二人が、宇宙に行くという 同じ目標に向かって切磋琢磨していく様子は、まるでヒーローの成長過程を見ているかのようで痛快です。訓練だけでなく、並外れた頭脳や技術も要求される超人的な過程を、淡々とまるで当然のごとく語っていく様子はやはり並みの人ではないなと感じさせます。


この時代の宇宙計画の本というと、米ソ両国の宇宙計画をリードした科学者コリョリョフとフォンブラウンについて 語られる事が多いように思います。共にドイツのV2ロケットを研究し、それぞれの 国で宇宙を目指した二人の物語は、第二次大戦や冷戦中という背景も手伝って非常にエキサイティングです。 ですがその計画の中で、実際にアストロノーツに選ばれ極限のプレッシャーと想像を絶する訓練に絶えて重力を越えた宇宙飛行士自身の生きた言葉は、実際に宇宙に行くという事の意味をリアルに伝えてくれます。


ジュールベルヌの宇宙旅行の物語から100年以上が経過し、誰もが(お金さえあればですが)宇宙へいける時代。国家間の争いが産み落としたものとはいえ、盲目的に何かを目指した時の人間の爆発力に、そして宇宙を感じた人の達観した心のありように感動を覚えずにはいられませんでした。


難易度 ★★★☆☆
インパクト ★★★☆☆
泣ける度 ★★☆☆☆
笑える度 ★☆☆☆☆
怖い度 ★☆☆☆☆
考えさせられる度 ★★★☆☆
推定読了時間 7時間