かもめのジョナサン | バベルの図書館

かもめのジョナサン

リチャード・バック, 五木 寛之, Richard Bach
かもめのジョナサン

「人は空を飛べないけれど、飛びたいと願う心はある」


青春という一時代を熱くする本は数多くありますが、この作品もその一つかと思います。


速く美しく飛ぶ事をひたすら追い求めるジョナサンが、仲間のかもめ達にうとまれながらも最後は孤独の内に自らの真理をつかむという、この短い寓話が示唆するものは数多くあります。


人は分かり合えないかも知れないし、空を飛ぶことも出来ない。それでも危ういながらも自らの信ずる所へ滑空していきたいと願う感情。自分の在り方に葛藤する若い心にはきっと響く物が多くあると思います。


その情熱が間違った方向に言ってしまう事もあるかもしれませし、人に迷惑をかけているかもしれません。ですが多少間違ったとしても、こうした挑みかかるような感情を持つ事が許される時期というものがあるのも事実です。


年を重ねて、しがらんでくる物が多くなるにつれて、それを「若い」と横によける様になってきた気がします。ですがそうする事で、舞い上がるカモメの姿が心から霞んでいくような気もして、それは少し寂しい事だな、と思わずにはいられませんでした。


難易度 ★★☆☆☆
インパクト ★★★☆☆
泣ける度 ★★★☆☆
笑える度 ★☆☆☆☆
怖い度 ★☆☆☆☆
考えさせられる度 ★★★☆☆
推定読了時間 2時間