若きウェルテルの悩み | バベルの図書館

若きウェルテルの悩み

ゲーテ, Johann Wolfgang Von Goete, 竹山 道雄
若きウェルテルの悩み

「偉大なるワイマールの賢者も若かった 」


別に失恋したわけではないのですが、ゲーテを紹介したいと思います。


ゲーテは詩人として紹介される事が多いですが、それにとどまらず、政治、思想、文学、科学に到るまで非凡な才能をみせ、ワイマールの賢者の名を欲しいままにした人類史上の知の巨人です。


そのゲーテが若かりし頃に書いた失恋物語がこの若きウェルテルの悩みです(蛇足ですが森鴎外訳だと「少年ウェルテルの憂い」とちょっと趣がいまひとつのタイトルだったような記憶があります)。


ウェルテルは自分に恋人がいるにも関わらず人妻に横恋慕し、あげくに振られて自殺します。その苦悩たるや「もう少し力を抜いたら」とか「とにかく落ち着け」とつっこみたくなるようなすさまじさで悩み続けます。


単純にあらすじだけ聞いて、今の価値観に照らし合わせるとストーカー扱いされかねない勢いです。ですがさすが詩人だけあってその無駄のない文章と、恋愛だけではなく生き方、孤独といった青年期の悩みを丹念に詩的に詠いあげる力量には感動せざるをえません。


自らも大恋愛の末失恋し、その負のエネルギーを芸術に昇華させ、そして自らが死ぬかわりに主人公を死なす。 若くして芸術家のあるべき姿を体現して見せたかのようなゲーテの魔法の筆力に、ただただ頭が下がる思いです。


難易度 ★★★☆☆
インパクト ★★★☆☆
泣ける度 ★★★☆☆
笑える度 ★★☆☆☆
怖い度 ★☆☆☆☆
考えさせられる度 ★★★★☆
推定読了時間 5時間