アルケミスト―夢を旅した少年 | バベルの図書館

アルケミスト―夢を旅した少年

パウロ コエーリョ, Paulo Coelho, 山川 紘矢, 山川 亜希子
アルケミスト―夢を旅した少年

「錬金術。それは内なる幸福を探す術」


私が住む香港ではDVDが安いのですが、先日ふらふらと眺めていると鋼の錬金術師の全話が格安で売っており、ちょっと流行に乗るのが遅いかなとも思いながら衝動買いしてしまいました。


これが面白い。少年誌掲載にしては流血シーンが多い気もしましたが、良く練られたプロット、魅力的な登場人物といい年をして熱中してしまいました。


見終わって余韻に浸たりながら錬金術について想像をめぐらしていたのですが、そこでふと思い出したのがこのアルケミストでした。羊飼いの少年サンチャゴがエジプトに自分を待つ宝を求めて旅にでます。数々の出会いの中で、錬金術師と出会い、彼に導かれ、そして最後に人が夢を求め真剣に人生と向き合う術こそが錬金術の奥義なのであるというメッセージと共に物語が閉じていきます。


印象的な数々の台詞。ラテンアメリカ的な神と人間の大らかな関係性。生きる事を追求するモチーフとしての錬金術。平易な文章でありながら普遍性を秘めた極上の童話です。


ヨーロッパでニュートンをもとりこにした錬金術はオカルティックな印象が強いものですが、この世の真理と己を探求したいという人の魂の欲求は文学からアニメまであらゆるジャンルにおいて貴重な題材になっているのだなぁと改めて感心してしまいました。


難易度 ★★☆☆☆
インパクト ★★★☆☆
泣ける度 ★★★★☆
笑える度 ★☆☆☆☆
怖い度 ★☆☆☆☆
考えさせられる度 ★★★☆☆
推定読了時間 4時間