ステルベンがありました。
透析をしながら長く入院していた方でしたが、
血圧が下がってきていて、透析ができなくなっていました。
この方は家族背景がとても複雑だったらしく、自分が亡くなったときは何もしないように、遺書を残しておられたそうです。
(呼吸器装着や心マなどといったCPRに関することから葬式に至るまで)
ご家族の話だと、
とてもマジメな人で、お酒・タバコ・ギャンブルは一切ナシ。
慎ましやかな生活をしておられ、仕事もマジメにこなす。
子どもがおられなかったので、甥ごさんや姪ごさんを、とても大事にされていたんだとか。
でも、どういう事情か、自分が亡くなるときには親戚への連絡はしないように言ってあったんだそうです。
結局、お看取りの時には疎遠だったご兄弟の方も来られ、一緒にお看取りをしました。
集まった皆さんと、最後に着て頂く着物を一緒に選んで。
エンゼルメイクはナースだけで行うことになりました。
私と、もう1人管理当直をしていた師長と一緒にしましたが、
入浴もなかなかできなかったのでドライシャンプーと、
口腔内も出血していたので、口腔ケアもしっかりと、
クレンジングとマッサージをして、
男性でしたので、濃い色のファンデーションを使った薄化粧のメイク。
全部終わってからご親戚に会って頂いたら、
「若い頃のおじさんの表情のままだ。キレイにしてもらえてうれしかった」と
言って頂けました。
私たちは具合が悪くなってからの患者さんしか分からず、
ご家族・ご親戚と疎遠で、お見舞いにも来られたこともなかったし、
こんな言葉を頂けると思わなかった。
もっと淡々としていると思ったから。
元気なうちに会いに来てくれてたら良かったのにな、とも思うんですが、
ナースには分からない事情もあるんでしょう…。
本当は、シャワー浴ができたら良かったなぁ。
私の病棟は慢性期や終末期が多いので、エンゼルメイクには力を入れています。
私たちが、この患者さんにできる最後の仕事ですから、頑張ります。
私もナースになって10年以上になりますので、いろんなお看取りを経験しました。
かつてはドラマのように、亡くなってもいないのに遺産の話をしていたご家族もいましたけれど、
何日も泊まりこんで、ご家族が見守る中で息を引き取られたり
「心臓が止まったら連絡をくれればいい」と言われた方もいらっしゃいました。
お看取りの形もいろいろですが、
こうでなければならないという決定は医療者にはできない。
ナースにもいろんな思いが渦巻くこともありますけれど、
「この患者さんのためにできること」を精一杯考えていきたいと思います。
ちょっと余談ですけども、
先日失くした、亀井選手のファスナーアクセサリーが出てきました
今度は失くさないように、名札に付けました。
もちろん、外からは見えないようしてあります。
ツライ時こそ、頑張ります。