ゆたぽん | 大人図鑑

ゆたぽん

みなさんは『ゆたぽん』というのはご存知でしょうか。ゆたぽん。それはゆたんぽの進化系。そのままですが。


金属缶の中にお湯を入れてという従来のかたちではなく、ゆたぽんとはジェル状の液体が入ったごついナイロン袋であります。そいつををレンジでチンして。抱えて。布団に入ると。それはもうええかんじのお風呂に浸かっておるようです。ゆたぽんのおかげでわが家はこの冬まだ一度も暖房を入れておりません。


「ケッ、どっこもかしこも気の抜けたBEERみてえな正月番組やりゃーがって。お年玉くれってんだよチクショー!!」

と地球環境の未来を憂いた僕はゆたぽんをそっとレンジにセット・イン&スイッチ・オン。

ゆたぽん(Lサイズ)をあっためる時間は表3分半、裏返して3分。これが中の液体が破裂するスレスレベストになる時間。

かっ、完璧だ!この熱!重量!柔らかさ!完璧すぎる!!しかしこのとき僕は重大なミスを犯していた。天才とは常に自らの技に溺れるものである。

「こっ、これは・・・!ガハッ!」

ゆたぽんをチンする前に肉まんをチンしていたことに気が付いたとき、すべては遅かった。レンジから出てきたのは肉まんの残り香漂うホカホカのゆたぽん。というかそれはもう質感といいなんといい、巨大な肉まん。


「なんてことだ!一瞬の気の緩みから来る、取り返しのつかないこのファッキン・ディザスター。ああ!神よ!」


と嘆くより早く「まいいや。」と抱えて布団にダイブ。これがあればほんまに暖房いらないのです。ゆたぽんの熱とともに体中に肉まんのフレーバーが広がります。2009年正月、僕は189cmある肉まんになってしまいました。

母さん、今日も日本は平和です。



(ちなみにゆたぽんLサイズと首用ゆたぽんのコンボがベストです。)