この間、日野市立第四幼稚園の閉園計画についての見直しなどについて、在園児や卒園児等の保護者の皆様からのお声をいただいていることを踏まえ、今回、一般質問で取り上げました。

 

私は、先月、11月18日、府中市へ行政調査に行き、学務保健課、障がい者福祉課の職員の方々より、幼児教育や気になる子どもへの対応等についてお話しを伺わせていただきました。
府中市では、昭和40年頃から始まった幼児人口の増加による私立幼稚園の定員不足に対応するため、その補完施設として、昭和45年から51年にかけて、公立幼稚園3園が設置され、これまで運営されてきたということ。しかしながら、少子化に伴う幼児人口の減少や保育施設への需要の高まりなどにより、定員に対する充足率が低下。そうしたなか、平成15年度に「府中市公立幼稚園、教育検討協議会」が設置され、規模縮小が妥当である旨の検討結果が示され、閉園の時期などについて検討されたということでした。
そして、すでに1園目を平成30年度末に閉園。2園目を令和2年度末に閉園。最後の3園目も今年度末に閉園をするということであります。こうした他市の状況も取り上げ、質問に入りました。

具体的な質問項目としては、
1点目として、日野市の公立幼稚園が設置された経緯、また適正規模、適正配置等検討委員会の答申を基にしたこれまでの経過について。

2点目として、第四幼稚園閉園計画の経緯について。そして、具体的にどのような計画なのかということについて。

3点目として、第四幼稚園及び公立幼稚園、また私立幼稚園の園児のここ数年間の状況や来年度の状況、また、園児一人あたりの経費の状況などについて。

4点目として、保護者の皆様への説明など、これまでの説明会の経過、状況について。
 

5点目として、日程の設定や説明内容など、ほぼ最初となる説明会が保護者の皆様の不審を招いてしまったのではないかということについて。


ここでは以下のことについて質問。

保護者以外の方も対象とした住民説明会について、日程が示されたのは10月1日の午前中でした。しかし、この日は、隣接する日野第四小学校の運動会や、また、仲田小学校の学校公開などがあり、保護者の皆様より、「何故、こういう日に設定するのか、参加したくても参加できない」という多くのお声をいただきました。私は、この件については、すぐに学校課に繋げ、説明会を増やすことなど日程調整を求めました。
運動会や学校公開の日程などは、前もってわかっているはずであり、それを避けて説明会を行えたはずであります。また、あわせて、「浸水のおそれがある地域にあるため、四幼を閉園する」というような市の説明に対し、不信感をもたれた保護者の皆様が多くいらっしゃいました。
そのことを踏まえ、質問しました。

6点目として、第1回教育委員会臨時会の修正案の具体的な内容について、また閉園時期について何故一年間延長したのかについて。

7点目として、保護者の皆様が安心できる今後の説明をどのように行っていくのかということについて。

ここでは、「第四幼稚園が最後の砦になっているという声を真摯に受け止め、行き場のない子供が生まれることがないよう、最大限努力する」という答弁をいただきました。保護者の皆様に対し、保護者の皆様が安心していただける丁寧な対応をしていただくことを強く求めました。

そして、ここからは、一番重要な部分でる、今後の幼児教育の在り方について質問。
8点目として、私立幼稚園における障がい児の受け入れに関し、日野市の支援体制の状況、今後の充実に向けた考え方について。及び、インクルーシブ教育の環境整備をしっかりと進めていただきたいということについて。

ここでは、私立の幼稚園が障害児を受け入れてもらえるような日野市の支援体制強化を強く要望しました。

公立幼稚園が今まで担っていたインクルーシブ教育などをどこまで私立幼稚園が担って行くかということが重要であり、今まで私立が入園を拒んでいた子どもを地域の私立幼稚園で担ってもらうために、市は財政面及び人的な面で支援していく必要がある。

公立幼稚園を閉園していくということであるならば、私立がしっかりと役割を代行することが重要である。

今後、幼児教育の質の向上を図るための検討をしっかりと進め、第四幼稚園の閉園の前に早い段階で構築していただくことを強く要望しました。

9点目として、ここでもインクルーシブ教育の環境整備にも繋がりますが、気になる子どもへの対応として、エール、幼稚園のそれぞれにおける状況、今後の充実に向けた考え方について。

ここでは、前回令和4年第3回定例会の一般質問で、平成17年4月開設後、すでに約18年経過している、まんがんじ児童館老朽化に伴う、今後の施設整備について取り上げ、今後の施設の方向性を求めたことについて触れました。

その施設整備について、市長より、「仮設から本説に向けて今、計画を立てている。具体的には令和10年度に向けて、その前の段階から準備を始めるということを考えている。」というご答弁をいただいています。
そうしたなか、いま保護者の皆様からは、「日野市の東側地域にもエールの機能を」というようなお声をいただいているなかで、今後、施設の検討にあたっては、さらにすばらしい子育ての拠点となっていくよう、気になるお子様への相談機能なども設けられるような仕組みも是非検討いただきたいということを要望しました。


10点目として、幼児教育のさらなる充実に向けて。


ここでは、「公立幼稚園が果たしてきた幼児教育においての役割」や、「その時代に即した幼児教育を提供してきたこと」なども含め、今こそ、市内全体の公私、幼保が連携して幼児教育の質の向上をさせていくべきということを強調。
そして、その際には、公立幼稚園が培ってきたノウハウや成果の活用、そして、現場で幼児教育に携わっていらっしゃる職員の皆様のスキルを活かしていただくことも重要であり、幼児教育のさらなる充実を求めました。

そして、保護者の皆様の不安を解消していただく、安心していただくために、公立・私立、幼保小が一丸となって、日野市らしい質の高い教育・保育の実現に向け、全力を尽くしていただくことを強く要望しました。

最後に、11点目として、保護者の皆様の不信を招いてしまった説明会を踏まえ質問。
市として、様々な事業等について、説明をしていく場面、説明会を開いていく場面において、その地域の皆様、市民の皆様にいかに合意形成を図っていけるかということが重要であり、今後、説明会のあり方の検討、また、職員の皆様のプレゼン能力の向上などがさらに必要であることを強調。幅広い施策における合意形成を図っていくための取り組みについてどのように考えているか、最後に質問しました。

今回、一般質問の前に、あらためて第四幼稚園に行き、園舎のようすとともに、保護者の皆様からお聞きしていた、サクランボがなる木や、美味しい柿の木など観させていただきました。
これまでの公立幼稚園の跡地の活用として、第三幼稚園は私立保育園、第六幼稚園は子育て広場などの跡地活用がされていますが、現在、保護者の皆様からのお声として、「どうしても閉園しなければならなくなったとしても、隣接する第四小学校の学童保育など、子どもたちのために使っていただきたい」ということもお聞きしています。
現在、第四幼稚園がある第四小学校周辺地域は、万願寺第二土地区画整理事業も進められており、新しい住宅も増え、子育て世代の若い方々がたくさんいらっしゃる地域です。
今後、四幼の跡地活用ということを考えていく場合は、子育てや教育関連で有効活用できるような仕組みの検討を求めました。

今回、様々なお声をいただいた保護者の皆様は、これからも子育てや教育に安心できる日野市のまちづくりを強く求められています。そのことを強く感じました。

保護者の皆様のお声を丁寧に聞いていただきながら、インクルシーブ教育などを含めた幼児教育の環境整備に全力を挙げていただくことを最後に強く要望しました。

そして、教育長、市長の所見を求め、特に教育長からは、幼児教育に対しての熱のこもった、とても力強い答弁をいただきました。