令和3年第3回日野市議会定例会の一般質問の内容です。

「日野市でのスケートボードについて」

 

●馬場けんじ
 スケートボードの質問については、平成15年第3回定例会で初めて取り上げました。その後、インラインスケート、BMXなどのB3スポーツなども含めて、これまで8回にわたり一般質問で取り上げております。
 直近で質問しました令和元年第4回定例会に引き続き、今後の日野市としてのスケートボードについて、4点の質問をさせていただきます。
 私はこれまで相模原市にある小山公園ニュースポーツ広場、八王子市の戸吹スポーツ公園、またJR東静岡駅からすぐ近くの東静岡アート&スポーツ/ヒロバのローラースポーツパークなどを視察をさせていただきました。
 こうした施設を度々見させていただく中で、若い世代の皆様が幅広くローラースポーツなどを楽しめる拠点の大切さを感じております。
 そして今回、スケートボードについては、サーフィン、スポーツクライミングなどとともに、東京オリンピックの正式種目として実施されました。そして多くの皆様が御存じのとおり、このスケートボード競技については、日本人の本当に若い選手の皆様がすばらしい活躍をされて、金、銀、銅、合計5個のメダルを獲得。まさに日本の若い力が躍動するスケートボードの競技であったと強く感じています。
 そうしたことを踏まえ、まず最初の質問に入ります。
 1点目として、今回の東京オリンピックの盛り上がりを踏まえた今後のスケートボードの振興について、市としてはどのようにお考えでしょうか。まず、お伺いしたいと思います。

●産業スポーツ部長(仁賀田 宏君)

 東京2020オリンピックでは、新種目としてスケートボード競技が実施されました。
 スケートボード競技では日本人の若手選手が目覚ましい活躍を見せ、男子と女子のストリート、女子のパークの3競技において、それぞれ金メダル、またパークで銀メダル一つ、同じく女子のストリートで銅メダル1個の合計5個のメダルを獲得しました。
 日本人選手の活躍を受けて、当初はオリンピック・パラリンピック終了後に解体予定であった会場となった有明アーバンスポーツパークについて、大会のレガシーとして存続させる方向で検討されていると聞いております。
 スケートボードへの関心は日野市でも高まっており、最近で公園などでスケートボードをしている人の姿を見かける機会が増えております。現時点においては、日野市内において正式にスケートボードができる場所は確保されておりませんが、オリンピックの正式競技となり、小さなお子さんから中高年まで幅広い愛好者がいるスポーツとして、安全安心はもとより、誰もが日常的に楽しく取り組める環境の整備は、今後ますます必要性が高まっていくものと考えております。
 まずは試行的な取組も含め、日野市のスケートボード協会との連携による小・中学生を対象とした体験教室や市民の森ふれあいホールでの自主事業の一環としてスケートボードスクールの実施など、市民が安全にスケートボードと接する機会の創出を検討してまいります。
 以上でございます。

 

●馬場けんじ
 ありがとうございました。
 本当に日本人選手の若い力が躍動するスケートボード競技であったと思います。
 答弁にもありました競技が行われた有明アーバンスポーツについても存続させる方向ということで、引き続き有明の施設も有効的に利用されていくかと思いますし、今後こうした若者世代に人気のストリートスポーツがさらに盛り上がりを見せていくのではないかと強く感じています。
 それでは次に、スケートボードができる場所の確保ということで、この間の日野市の取組状況について伺います。
 次に2点目として、令和2年度の初めくらいから開放された兼用工作物でのスケートボードの利用状況について伺います。

●産業スポーツ部長(仁賀田 宏君)

 北川原公園内の兼用工作物につきましては、日野市スケートボード協会からスケートボード競技の普及を図ることを目的として、スケートボード場として開放することを要望としていただいておりました。
 市としても令和元年5月に定めた日野市北川原公園兼用工作物利活用方針において、スケートボード等のB3スポーツの利用を明記した上で、当該方針に基づき日野市北川原公園兼用工作物利活用計画を策定し、実際の利用に向けた調整を進めてまいりました。
 しかしながら、令和2年度に入り新型コロナウイルス感染症が拡大し、緊急事態宣言が発令された時期に、まだ正式な運用が開始される前の段階において、夜間等にフェンスを越えて侵入し、北川原公園兼用工作物内でのスケートボードの個人利用者が増加する事態となり、近隣住民から夜中まで音や話し声がうるさい、たばこのポイ捨てが多く見られるなどの問合せが寄せられたところでございます。
 その後、市として自治会等への説明を行うなどしてきましたが、理解が得られておらず、現時点での北川原公園兼用工作物におけるスケートボードなどの利用については難しいものと考えております。
 しかしながら、東京オリンピックでの盛り上がりを契機として、今後市内での競技人口はますます増加していくものと思われます。市民の方々の競技に対する理解の広がりや、利用者のマナー向上を図りながら、引き続き時間をかけて利用の検討を進めてまいります。
 以上でございます。

 

●馬場けんじ
 ありがとうございました。
 北川原公園内の兼用工作物については、日野市スケートボード協会から開放してほしいという要望があったということ。ただ、近隣住民の皆様からの問合せ等があり、現状は難しいということでありました。
 それでは、そのスケートボード協会の動き、またお声などについて、もう少しお聞きしたいと思います。
 次に3点目として、日野市スケートボード協会からの要望等について、お伺いいたします。

●産業スポーツ部長(仁賀田 宏君)

 日野市においては平成31年3月に日野市スケートボード協会が設立されました。同時に協会から市内でのスケートボードパーク設立要望書が提出されております。
 これまでも市内の愛好者らにより、日野市スポーツ・レクリエーションフェスティバルでのスケートボード体験ブースの運営などで、市の事業にも積極的に関わっていただきました。
 また、不定期ではございますが、協会と市とで意見交換も行ってきております。直近では8月12日に日野市スケートボード協会の方4名が来庁され、オリンピックでの盛り上がりや、今後の方向性などについて改めて意見交換を行いました。
 その中で、子どもたちが日常的にスケートボードに触れる機会を増やすため、市内で体験教室を実施することなどが議論され、実施回数や人数についても具体的な提案をいただいております。
 場所の確保や近隣住民との調整など、様々な課題がございますが、市としては会場の確保や広報での周知といった形で協力しながら、体験教室等の事業については、できるだけ早期に実施に向けた調整を行っていきたいと考えております。
 以上でございます。

●馬場けんじ
 ありがとうございました。
 スケートボード協会の日野市スポレクでのスケートボード体験ブースについては、当時、私も見させていただきました。初めて体験する子どもたちもインストラクターの方が優しく手を携えられて楽しそうに体験をしている様子がとても印象的でした。
 また、実際にプロやセミプロのデモンストレーションも行われ、迫力あるスケートボードの技も見させていただきました。
 今後、引き続き体験教室等の事業の実施について調整をお願いしたいと思いますし、実施する場合、市としてスケートボードの関連の道具などについても、ぜひ用意していただくことも要望しておきたいと思います。
 最後の質問です。
 1点目の質問の答弁で、スケートボードへの関心は日野市でも高まっている。最近では、日野市内でもスケートボードをしている人を見かける機会が増えているという答弁がありました。私の近隣でも親子でスケボーを始めた御家族の方がいらっしゃいますし、そのように感じます。
 また、東京オリンピックを見て、スケボーをやってみたくなったという方もたくさんいらっしゃるということも聞いています。
 スケートボードなどのB3スポーツは、オリンピック選手の活躍により、今後より一層若者世代を中心に厚く支持されていくかと思います。若い世代の皆様が活躍する場を支援していくという意味でも、スケートボードなどができる場所の確保、改めて進めていただきたいと思います。
 最後に4点目として、継続的に利用できる場所の確保に向けてどのように考えているか、お聞きしたいと思います。

●産業スポーツ部長(仁賀田 宏君)

 日野市スケートボード協会から市に対しては、体験事業の実施に加えて八王子市の戸吹スポーツ公園や神奈川県相模原市の小山公園のように不定期での利用でなく長く利用できる常設されたスケートボードパークを設置することが要望として挙げられております。
 体験したその日だけで終わってしまうのではなく、継続的にスケートボードに取り組んでほしい。そのためには市内に日常的に利用できる場所が必要という意見もいただいております。
 市としては、東京オリンピックを通じてスケートボードの認知度が上がり、競技に対し自らチャレンジしたいと思う方が増える一方で、スケートボードから発される音が大きいことや違法駐車、深夜の活動などマナーを守らない一部の競技者への懸念がまだまだ市民の中に根強いことも認識しており、スケートボード自体のスポーツ競技としての発展、振興に加え、市民理解の向上についても、協会と歩調を合わせ取り組んでいかなければならないと強く認識しているところでございます。
 今後もスケートボード協会との連携を密にし、次世代の新たなトップアスリートの育成も視野に利用場所の検討を進めてまいります。
 併せて、利用者のマナー向上のためのルール作りを行い、市民の理解を得ながら競技環境の整備を進めてまいりたいと考えております。
 以上でございます。

●馬場けんじ
 ありがとうございました。ぜひ前向きな検討をお願いしたいと思います。
 2問目では、オリンピックのスケートボード競技での若い選手の躍動する姿、また、スケートボード協会からの要望などを通し質問させていただきました。
 私もテレビを見ておりましたが、本当に未来を担う10代の選手などが活躍する姿は、本当に感動的でした。ぜひ若い世代の皆様を支援するという、そういうことも含めて前向きに検討を進めていただきたいと思います。
 最後に、市長より御所見をいただければと思います。

●市長(大坪冬彦君)

 馬場賢司議員より、日野市におけるスケートボード利用についてということでの御質問をいただきました。
 東京オリンピック2020大会で、初めての正式種目になって、若い選手の皆様が大活躍をしたと。また、参加している選手の屈託のない本当になんていいますかね、選手同士の人間関係、すばらしさ、こういうものが見て取れたかなというふうに思います。そういう意味で、本当にやってよかったなというふうに思っております。
 オリンピックのレガシーという言葉があります。新しいスポーツの可能性、若者の参加ということが見えて、それをどういうふうに継続していくのかということが問われているということであります。
 今回、御質問いただきましたように、日本まだ全国的にも、そして日野市内においても、競技環境というのは整っていないということがあります。そのためにどうすればいいかということで、長らく御質問いただいて、今回オリンピックを契機にさらにどうするということかなというふうに思っております。
 北川原公園における兼用工作物道路における利用についても進めたところでございますが、やはり夜間大きな音がするということが大きな障害となっていて、ちょっと今、現時点では利用は難しくなっております。
 ただ、そこに限らずやはりどうしてもスケートボードをやる場合に、地面の土の上というわけにはいきませんから、どうしても公園等の場所においても大きな音は出る。その環境をどう確保するかというのが大きな問題かなというふうに思っております。
 ただ、平成31年3月、2年前に日野スケートボード協会ができて、これは大きな後押しになるかと思っておりますので、その協会との連携のもとに競技環境、そして、市民の方々による理解を進めていくという体制はできておりますので、これをしっかり進めていってオリンピックのレガシーにつなげていきたいと思っております。
 場所の選定、なかなか難しい話でありますし、また、場所を選定したとしてもその周辺環境、住民の方々の理解、大きな壁となっておりますけれども、しっかりとそれをクリアするために努力をしていかなければならないし、新たにオリンピックによる選手の活躍は、スケートボードの環境を整えるための大きな後押しになると思っておりますので、その後押しをいただきながらしっかりと競技環境の整備のために努力をしていきたいと思っております。
 以上です。