以下、9月21日付公明新聞より転載

 

定期接種化で10月から 
乳幼児の胃腸炎を予防 
8月1日生まれ以降が対象 
公明、いち早く提案し推進

 

乳幼児の重い胃腸炎を予防するロタウイルスワクチンが10月1日から予防接種法に基づく定期接種となり、今年8月1日以降に生まれた0歳児の接種費用が原則無料化される。従来は希望者が自己負担で受ける任意接種で総額2万~3万円前後かかっていたが、公費で受けられる定期接種化を公明党が強力に推進した。

ロタウイルス感染による胃腸炎の主な症状は、水のような下痢、嘔吐、発熱、腹痛など。ほぼ全ての子どもが5歳までに感染するといわれており、繰り返し感染するが、初めての場合は重症化しやすい。

ワクチンは2種類あり、▽生後6~24週の間に2回接種▽生後6~32週の間に3回接種――のいずれかを受ける。共に口から飲むタイプで、有効性は同等と考えられている。

なお厚生労働省は「生後2カ月から14週6日まで」を初回接種の標準的期間とした。これは、生後2カ月から受ける定期接種が既に複数あり、医師の判断の下で同時接種もできることや、初回接種が15週以降になると、腸の一部が隣接する腸管に入り込んで腸が重なった状態になる「腸重積症」にかかる可能性が高まることを踏まえた対応だ。

公明党は、ワクチンの普及をめざす団体とも連携しながら、他党に先駆けてロタウイルスワクチン接種費用の負担軽減を訴えてきた。国会では古屋範子副代表が2009年11月の衆院本会議で、世界保健機関(WHO)が同ワクチンの定期接種化を勧告していると指摘し、その後も繰り返し定期接種化を要請。衆院厚労委員会で伊佐進一氏も政府の対応をただしていた。

また古屋副代表は、与党ワクチン予防議員連盟の会長代理兼幹事長として、秋野公造同議連事務局長(参院議員)と共に関係大臣への要望を重ねてきた。

これに加えて、各地の地方議会で公明党は、任意接種に対する自治体独自の費用助成を推進した。

 

 

 

今年8月1日に生まれた子どもの場合、生後6週の9月12日から接種可能となり、同30日から11月13日(生後2カ月~14週6日)までが初回接種の標準的期間となる。ただし、原則無料化は10月1日以降で、9月30日までは任意接種扱いとなるので注意が必要だ。

 

ロタワクチンの詳細はこちら(厚労省サイト)

 

厚労省 新型コロナ禍でも 予定通りに受けて

新型コロナウイルス感染症の影響による外出自粛などを受け、厚労省は子どもの予防接種について、予定通り受けるよう呼び掛けている。同省は保護者向けに作成したリーフレットで「特に赤ちゃんの予防接種を遅らせると、免疫がつくのが遅れ、重い感染症になるリスクが高まります」と指摘。接種を受ける際は、できるだけ事前に予約することなども勧めている。