エドワード・テラー さん

エドワード・テラー(Edward Teller)
 ハンガリー名:テッレル・エデ(Teller Ede)

19081月15日年生まれ、
2003年9月9日、95歳没。

オーストリア=ハンガリー帝国ブダペスト生まれで、
アメリカ合衆国に亡命したユダヤ人理論物理学者、核物理学者。

アメリカ合衆国の「水爆 の父」として知られる。

tokuoudouyo さんが 2009/01/16 に公開
水爆の父と呼ばれて Father of the hydrogen bomb

http://youtu.be/fu_9ZVdkJp0

1933年、ドイツの政権を握ったアドルフ・ヒトラーがユダヤ人敵視政策を取り始めると、
テラーは1934年、ユダヤ人救出委員会の助けでドイツを離れる決心をした。

一時期イングランドに滞在した後、
ニールス・ボーアのいたコペンハーゲンで1年を過ごし、
1935年8月、アメリカ合衆国に移住した。

同じハンガリー出身のレオ・シラードが、
アルベルト・アインシュタインの署名入りの書簡を使ってアメリカ政府に原子爆弾の研究を働きかけた際には、
ユージン・ウィグナーとともにその活動に加わっていた。

幼少時代のハンガリーでの好ましくない経験にもかかわらず、
1930年に世界恐慌の波がドイツに押し寄せ、
資本主義の崩壊を目の当たりにしたテラーは、共産主義に両義的感情と興味を抱いていた。

しかし、アメリカ合衆国に渡った後、
友人のレフ・ランダウがソ連政府によって逮捕されたことを伝え聞くなど、
ソ連への反感を次第に強めていった。

1943年、スターリン体制の下での理不尽な裁判と粛清を描いた
アーサー・ケストラーの小説『真昼の暗黒』を読んだことが決定的な契機となって、
以降は根強い反共感情を抱くようになった[5]。

1941年までジョージ・ワシントン大学で教鞭を執り、
そこでジョージ・ガモフに出会ったテラーは、
1942年、ブリッグス委員会 (Briggs committee) で働きながら、
マンハッタン計画に参加。

第二次世界大戦中、テラーはロスアラモス国立研究所の理論物理学部門に所属し、
核分裂だけの核爆弾から核融合を用いた超強力爆弾(水素爆弾)へ核兵器を発展させるべきだと強く主張。

1945年、ニューメキシコでの世界初の原爆実験(トリニティ実験)に立ち会い、
「なんだ、こんなちっぽけなものなのか」
と感想を述べたとされる。

1946年、テラーはロスアラモスを離れ、シカゴ大学の教授になる。

1949年のソビエト連邦の核爆発成功の後、
1950年、ロスアラモスへ戻って水爆計画に携わったテラーは、
水爆を「マイ・ベイビー」と呼んでいたという。

テラーとスタニスワフ・ウラムが実際に作動する水爆の設計を思い付いたとき、
彼の人の手柄を自分のものとする、
部下の面倒を見ないなどの性格から
テラーは計画の長に選ばれなかった。

テラーは再度ロスアラモスを去り、
1952年、新たに設立されたカリフォルニア大学放射線研究所のローレンス・リバモア支部に加わる。

1954年、身上調査の審問を受けた際にテラーがロバート・オッペンハイマーを非難したことが元で、
オッペンハイマーは公職追放となり、
テラーと科学者達、またオッペンハイマーとの間の溝は広がることになる。

またその後は科学者からは相手にされなくなり、
「水爆の父」と唯一持ち上げてくれる政治家、軍人との付き合いにのめり込んで行った。

本来の専門分野では、原子核物理学、分子物理学などで多くの業績があり、
代表的なものに ヤーン・テラー効果BETの吸着等温式 がある。

ベータ崩壊におけるガモフ・テラー遷移やトマス・フェルミ模型への寄与、
メトロポリス・ヘイスティングス法 への貢献などでも知られる。

ローレンス・リバモア国立研究所 は彼の提案によって設立された。

1958年から1960年にかけ、テラーはローレンスリバモア国立研究所の所長になった後、
カリフォルニア大学バークレー校で教える傍ら、
同研究所の副所長をつとめた。

1975年、テラーは引退してリバモア研究所の名誉所長に指名され、
フーバー研究所のシニア研究員にも任命される。

引退後もテラーは絶えず核計画推進の主張者であり続け、実験と開発の継続を訴えた。

戦略防衛構想が撤回されたときにも、テラーはその最も強力な擁護者の1人だった。

1982年、当時のアメリカ合衆国大統領ロナルド・レーガンよりアメリカ科学界最高峰の栄誉とされる アメリカ国家科学賞 を贈られた。

1991年、イグノーベル平和賞 受賞。

2003年9月、カリフォルニア州スタンフォードで死去。
95歳。





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