なんだかんだ滞在中に記録する時間はなく、そのまま帰国しても時差ぼけに悩まされなんだかんだ放置しちゃってました。
ロンドン滞在中は17公演観劇しました。流石にあれ!見逃した!などの後悔はないです笑笑
内訳は
Back to the future 2回
Anything goes
Mary Poppins
Heathers
My fair lady
& Juliet 2回
Moulin Rouge
SIX
Mamma Mia
Le miserable
Great Gatsby
The Drifters girl
Jean Paul Gaultier Fashion freak show
Grease
Beauty and the beast
ガッツリ観光客向けのものからロンドン産ミュージカル、体験型演劇などなど色々です。
観光客向けのもの以外は余裕があれば記録としてあげていこうかなと思います。
本日はロンドンで観劇した作品で一番のお気に入りの&Julietのレポ?感想?を。
気に入りすぎて滞在期間中に、2回行きました。
&Julietはジュークボックスミュージカルで、
ケイティペリーやブリトニースピアーズ、アリアナグランデ、バックストリートボーイズなどの楽曲で構成されています
世代的には私は2001年生まれなので、私より15歳上くらいから私より気持ち上の世代ってイメージですね。
まあ全部人気な曲なのでわかりますが。
本作はシェイクスピアの「ロミオとジュリエット」で「もしジュリエットがロミオの死を目の当たりにしたとき自殺しなかったら?」っという発想からストーリーが展開していきます。
基本的にこの物語を描いているウィリアムシェイクスピアとその妻アンハサウェイとロミオとジュリエットの登場人物のはずなのですが、物語が展開していくうちにいろんな新キャラが出てきます。
ストーリーをざっくり説明すると
自殺しなかったジュリエットはロミオの葬式に出ると、ロミオがものすごいプレイボーイであることが発覚。
あのバルコニーでの言葉もお決まりのセリフだったらしい。
失意のどん底のジュリエットは、乳母と親友のメイとエイプリルに勇気付けられて、一念発起して旅に出ます。
旅先はパリス伯爵というワードにヒントを得て、パリ。(適当すぎる、笑)
ロミオに親友はいるのにジュリエットには親友がいないのはおかしいということで登場したキャラ メイとエイプリル。
メイは女の子の格好をした男の子で、めちゃくちゃ可愛い。(だって史実的にはシェイクスピアの舞台では女性役は男性がやっていたんだし、らしい)
エイプリルの正体は執筆してたら楽しくなっちゃって、参加しちゃったアンハサウェイ。
そして3人でパリに出発し、着いた先はパリのクラブで行われているパーティー(一応舞踏会)
オリジナルのロミオとジュリエットではジュリエットはまだ13歳、、、。 クラブに入るために急遽20代に書き換えられてました。
そのパーティーの主催者で気弱なフランソワと出会ったジュリエットは仲良くなり、またしてもあったその日に婚約をしてしまう、、、。
でもフランソワに恋に落ちたのはジュリエットだけじゃなくて、、、。
そんなこんなしてたら、実はロミオは生きていたとわかり、、、。
まあ。はちゃめちゃなのは伝わったはず。
楽曲はジョークとして使われる要素もあるんですけど、アレンジは最高だし、めっちゃノリノリになるし、とにかく楽しい。
例えば、フランソワと婚約宣言した途端、ブリトニースピアーズのoops I did it again.
楽曲が流れた瞬間に、ジョークとして笑うんですけど、だんだんジュリエットの感情とかが入ってきて感動すると同時にノリノリになるという。
世代的な理由もあるんですけど、自分が楽曲を全部知っているジュークボックスミュージカルを見る経験が初めてで。
マンマミーアを曲だけ知っている状態で初めて見た当時の観客もおんなじ感覚だったのかな?とか思ったりしました。
でもこの作品はそれに踏まえて、シェイクスピアや演劇における予備知識が割といるかなって思いました。
まず、シェイクスピアとアンハサウェイについて知っている必要があったし、シェイクスピア作品は一通り把握しておく必要があるし、そしてフランス語や訛りのジョークも多かったし。
冷静に考えてみると英語わかんなかったら全然楽しめないだろうし、演劇知識がないと笑えないだろうし、中高生の時行ってたら曲わかる!だけだったんだろうな。
なんだかんだハードル高めの作品だったかもしれないです。
私はたまたま&Julietの翌日にチケットを押さえていたのが、ムーラン・ルージュだったので、
英国産のジュークボックスミュージカルと米国産のジュークボックスミュージカルを二日連続で見ることができたのですが、
もちろんムーラン・ルージュは映画がベースにありますし、設定もだいぶ違うので違って当然なんですけど。
比較してみるとなかなか面白かったです。
まず、セットや衣装から触れていくと&Julietは全然作り込んでない。
え、いつの時代?ってなるゴチャゴチャ感。場転も最低限のセットしかない。結構観客の想像力に任せてるなぁって印象でした。
それに対して、ムーラン・ルージュは徹底的に作り込んでる。
ムーラン・ルージュ内はもちろんだけど、ほんのちょっとしか出てこないパリの街角やクリスチャンの部屋も徹底的で。
観客の想像力を使う必要はなく。作り上げられた世界観に浸ればいいんだ!みたいな観客的には少し楽。
楽曲のセレクトや導入の仕方も&Julietは結構試験的だったり、え?ここにこれ入れる?の意外性をエンタメとして作っていました。
ムーラン・ルージュはもう全てがしっくりくる。選び抜いてる。(映画もそうだけど)役者の心情がしっかりとダイレクトに伝わってくる。
世界観に身を投げて、徹底的に世界観に浸って、プロの力が結集された完成されたエンタメを堪能するとなれば絶対にムーラン・ルージュ。
想像力や知識やフル活用して、演劇を嗜みたいのなら&Juliet
って印象でした。
もし友達や家族で来ていたら。
ムーラン・ルージュの感想はすごかった、かっこよかった、素敵だったとかあんまり中身のない感想を言ってしまう気がします。
きっと&Julietはここのアレが面白かったとか、ここをこうするとは思わなかったとか内容に関する感想を議論していたのかなって思いました。
また、この作品は終わり方が圧倒的に気持ちがよかったです。
悪口じゃないんですけど、日本の人気なミュージカルって本当に主役の女性キャラが弱くて、めちゃくちゃストレスなんです。
もちろん時代背景があるんですけど、まず自立してない、強さがあまり感じられない、結局男性と結ばれて幸せになるか男のせいで死ぬか。
(そうじゃない作品がすぐに思いつかない…)
もちろん私だってそういう作品は好きですけど、自分が育つ過程でもっといろんな女性キャラクター像がいたらよかったなって思います。
別に自力でできるし、道切り開いていけるし、なんか文句ある?ってくらい強くて憧れるキャラが日本でもいっぱい見られるといいなって思います。