記憶が薄まる前に記録用にロンドンで見た作品についてはここでメモを残していこうと思います。

ロンドン観劇一本目は話題作の「Back to the future」

 

 

もちろん映画は知っていましたが、生まれる遥か前の映画なので軽く知っている程度で、

観劇前に日本で改めて予習し、公開時中学生だった母に当時の人気ぶりを聴いてから臨みました。

 

劇場はAdelphi 劇場。

内装は完全に1955年のヒルバレーになっていました。

名台詞のポスターがあったり、劇場に入っただけですでに楽しい空間で。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

お客さんは作品が作品なだけに家族での観光客が多めな印象でした。でも何故かほとんどヨーロッパ圏からの方が多いなって印象でした。

そんなに英語力が必要な作品でもないので、誰でも楽しめそうだったので、ちょっと意外でした。

 

そして、劇場での飲食自由なロンドン。

夜公演なので、大人はカクテル、子供はお菓子をボリボリ。

私は時差ぼけもあって眠くなるのが怖かったので雰囲気に浸るためのコーラを。(円安のおかげで500〜600円の高級コーラです)

 

 

ただそれで思い出したのが、飲み物片手だと拍手がしづらいこと。

そりゃ歓声がメインになりますよね。

2年間のコロナ禍での観劇に慣れ切っていたので、こっちのスタイルは二幕中盤らへんでやっと慣れました。

 

作品の感想としては、、、

とにかく、演出がすごかった。

とんでも無くすごかったです。

 

全体的には、映画版へのリスペクトを込めて、

できるだけ映画を見るときの視点を大事にして作っているのかなって印象でした。

(プロデューサーが映画と同じ人なのもあると思いますが)

 

1985年から1955年にタイムスリップするわけだから、てっきり古風なセットとかで作るのかなと思いきや、

最新の映像技術の古風なセットとの融合で組まれていました。

イメージとしては、Be more chillみたいな映像での滑らかな背景変化や場面展開に簡易的ではないしっかりとしたセットでその世界を作り出すって感じです。

Back to the futureはいろんな場所を移動するので、場転が多くて、、、。

 

1985年→ヒルバレーの町、マーティーの学校、ドクの家、マーティーの家、駐車場、

1955年→ヒルバレーの町、学校、ドクの家、ジョージの家、ロレインの家、ダンスパーティー、時計台etc

 

ざっと思い出すだけどもこんなにあるし、この中でもさらに細かく分かれているので本当に多かったと思います。

 

それを効果的かつ効率的に動かせるように工夫されていました。

 

あとセットだとなんといってもデロリアン。

車を使った演出が本当に秀逸で常に感動しっぱなしで、驚きっぱなしでした。

そして最後は本当にどんなトリックなのかわからなかったんですけど、客席の上を飛んできました。

(しかもキャストは普通に乗車してるし、逆さまになるし)

 

ちなみに脚本は演出の都合上なのかちょっと変わってました。

ドクの死因とかジョージの成功の仕方とか。

あとは映画ではさらっとしか描かれていなかったマーティーの彼女のジェニファーとかもソロがあったり、スポットが当たっていました。

 

そして、キャスト!

もちろんドク役のロジャーバートを楽しみにしてました。

期待通り、歌もコメディセンスもキレキレに最高で、個人的には映画のドクより何倍も愛らしくて可愛かったです。(憎むポイントがゼロって感じ)

でも、、、ドクだけじゃなくて、みんなめちゃくちゃうまかった。

ドク以外は基本的に若い役者さんばっかりなので、実力はもちろん、エネルギーがすごくて、ただただ圧倒されてるって感じです。

 

マーティー役のBen Joyceは

歌もダンスはもちろんハイレベルなんですが、とにかく魅力的なマーティーを演じられていました。

もちろん脚本も楽曲も、彼をかっこよく、そして愛らしく見せるために作られているので、当然っちゃ当然なんですけど。

そりゃロレインも好きになるはずだよ!って納得しちゃう愛らしさとそりゃジョージも憧れるよ!っていうかっこよさを見事に演じ切られていて、、、。

あの劇場の中でマーティーを好きにならない人はいないでしょって思います。

 

そして、市長候補のゴールディー役のJordan Benjaminもとんでもなかったです。

歌ももちろん素晴らしいんですけど、彼の身体能力がゴールディーのナンバーを唯一無二のものに仕上げていました。

これぞ!エンタメ!ミュージカル!パフォーマンス!という満足感が味わえる役者さんでした。

 

作品の作り方的に、ロレインやジョージの2人に関しては、この2人を通してマーティーを見る要素が強かったです。

映画はどちらかというと、マーティー視点で見るイメージがありますが(当時の観客はマーティー世代なのもありますし)

もちろんキャストのお二人は文句なしに最高でした。

 

 ちなみにこの日はコロナの影響で地下鉄がストライキで動いていない上に、他の交通機関もストライキで一部動いておらず行きも帰りも散々で、、、。

労働者の権利なのでしょうがないし、これはこれでレアな体験と切り替えたのですが、やっぱり一人旅だとめちゃくちゃ不安になる1日でした。