右手が明日香村岡の交差点

橋を渡って直進すると岡寺に通じる細い道路である。

川はここでカーブして、桜並木に沿って流れている。

川に沿って桜並木が続いているというのが正しいだろう。

ここに来るまでにも川に沿った桜並木が、見事に続いている所を何か所か通ってきているが、あいにく駐車場がなく「綺麗やなぁ!」と呟いたまま車を走らせてきた。歩いていると気に入ったところで寄り道する贅沢な楽しみがある。

 

飛鳥川の桜並木の下で、流れを見ながら古代の人たちが、この川を詠んだ万葉が沢山あったのを思い、帰ってから調べて画像とは関係なく取り上げてみた。みんなで飛鳥川を詠んだ歌は23首だがそのうち2首はこの明日香川ではないとの記述があった。

197: 明日香川しがらみ渡し塞かませば流るる水ものどにかあらまし

0325: 明日香河川淀さらず立つ霧の思ひ過ぐべき恋にあらなくに

 

 

0356: 今日もかも明日香の川の夕さらずかはづ鳴く瀬のさやけくあるらむ 

0626: 君により言の繁きを故郷の明日香の川にみそぎしに行く

  

1126: 年月もいまだ経なくに明日香川瀬々ゆ渡しし石橋もなし

 

 

1366: 明日香川七瀬の淀に住む鳥も心あれこそ波立てざらめ

1379: 絶えず行く明日香の川の淀めらば故しもあるごと人の見まくに 

 

 

1380: 明日香川瀬々に玉藻は生ひたれどしがらみあれば靡きあはなくに

 

  

1557: 明日香川行き廻る岡の秋萩は今日降る雨に散りか過ぎなむ

1878: 今行きて聞くものにもが明日香川春雨降りてたぎつ瀬の音を

 

 

采女の 袖吹き返す 明日香風 都を遠み いたづらに吹く
巻1-51(志貴皇子)

この画像は今私が立っている、飛鳥川の堤防の桜並木の地点から、望遠で甘樫丘の桜を撮ったものである。肉眼では甘樫丘と桜がぼんやりと見えていたが、そこに花見をする人影も捉えているので驚いた。

この甘樫丘の中腹に、志貴皇子の詠が犬養孝先生の揮毫によって、立派な歌碑になって建立されているので、1枚挿入した。 

 

  

2701: 明日香川明日も渡らむ石橋の遠き心は思ほえぬかも

2702: 明日香川水行きまさりいや日異に恋のまさらばありかつましじ