この秋になって、私の秋桜探訪は確か4度目だと思いながら、今回は柳生の里に咲く「野辺の花」そのもののような、優しい風情の秋桜の中をゆっくり歩いた。
このときはまだ腰痛がすっかり治っていなくて、友人の車に乗せてもらってのドライブだった。
秋桜の季節に柳生に行ったのは、昨年が初めてだった。その時はコスモス祭りの時で、多くの人がこの里を訪ねていたが、今年はコスモス祭りの前で訪ねる人も稀な静かな時だった。
田畑の中を縫うように流れる小さな川には、「しらすなかわ」と「のたはし」の名盤が記されていた。
この川の両側が秋桜街道になっている。
一面に群生している秋桜も圧巻だが、地区の人たちが植栽したのだろうが、そうゆうことを感じないで、季節になると自然に花を咲かせたように、山に囲まれ小川に沿った野道を、縁取る柔らかな彩は好きである。
秋桜に囲まれた地道は何処までも続いているので、それを辿って歩いた。
足裏の土の感触がいい。
腰痛を気にしながら歩いていたが、いつの間にか痛みを忘れてしまっている。自然に包まれて好きな花の中に自分を置くことが、心だけでなく体も癒してくれるものだと実感する。
秋桜の花を通してその向こうに山へとだんだんに上がっていく、刈り取られた後に少し伸びてきたひつじだの緑の線が、里の秋を描いているようだ。
柳生の里の、野辺の秋桜をまた来年も見ることができればいいのになぁと思う。
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