旅の朝、窓を開ければ、右に妙高、左に黒姫の雄姿が見えるはずだった。昨夜は星が煌めいていたので晴れていることを確証したのだが、山のお天気は気まぐれだ。午前3時に目が覚めて、二度寝をすると日の出を見逃すと思い、ゆっくりと朝の支度に掛かった。気になって窓のカーテンは開けたままにしておいたが、4時過ぎ頃にうっすらと夜明けらしい感じがしてきた。しかし目の前には山はなく夜の帳がまだ降りたままのようで、このまま夜が明けると、雲に覆われた山裾しか見えないと残念だが、山を諦めて、明るさがわずかに増すにつれ、防寒に身を固めてカメラを持ってホテルの外に出た。

デジブック 『黒姫高原未明の散策』