茶畑を見に行ったとき、針インターでもうお昼近い時刻だった。そんな時刻だから駐車場は殆ど満車状態で、空きスペースを見つけるのに苦労するのが嫌だったから、ここはパスして、昼食時間をずらして奈良市内に着くまで我慢した。奈良では花鹿なら、観光の人たちで溢れている市内から外れているし、昼食時刻もかなり過ぎているので、いい条件でゆっくり食事ができた。
花鹿が気に入っているのは、日本料理も美味しいけれど、このお店の雰囲気がすきなのだった。
東大寺となにかのご縁のある人が経営者なのかどうかは、聴いてみたことがない。 しかし二月堂の修ニ会の時に舞台から、勇壮に火の粉を撒き散らした、お松明の残り火が消えたそのままの姿がここに留められている。
店内のあちこちに、インテリアというかオブジェのように見える、お松明の焼け焦げた残り香がしっくりと納まっている。
お食事は大抵、お昼メニューの 会席料理か松花堂 にするのだが、先日来体調を崩してやっと回復しつつあるようになった時だったので、うなぎにした。 お腹に重くないかと思ったが、帰ってからも異常がなかったのでほっとする。
何気なく覗いていたメニューサンプルの一番上の段に、唐招提寺のうちわが並んでいたのを見たのは多分この日が初めてだったような気がする。
ゆっくりと食事をした後、今まで座っていた席の窓の横にある大きな竹を見に行った。
まだ竹林にあったそのままのような緑が残っている。何度もここに来た時にはお松明を見るのだが、修ニ会からそう長い月日が経っていないと、生の竹の色がそのままにあるのだ。この太い重いお松明を、二月堂の長い石段を担いで登り、舞台の欄干を転がすようにまわして火の粉を降り注ぐのは、テレビでも実際にも見ている、その大きさには驚いた。
その竹には、施主・寺院名・竹林の持ち主の名なのだろうか、黒々と墨書してあったのも、今年見初めだった。
花鹿さんと、東大寺さんのどんなご縁があるのだろうと再び、興味を持った。
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