
受付で「山吹の色が少し褪せてきていますよ。」と言われたので、花の盛りの時は尚いいでしょうが、終わりの頃の山吹も古刹にはお似合いだろうと拝観券を購入しました。
「八角円堂も本堂も、開けていますので、ゆっくりお参りください。」そういっていただいて、静かな境内に足を踏み入れました。

道路に面した山門の前に、真っ白な牡丹が豪華ながら清楚に咲いているのが、お寺のおもてなしの心のようです。
鄙びた佇まいの栄山寺ですが、716年藤原武智麻呂の創建で、国宝の梵鐘は青銅製で四面に菅原道真の撰、小野道風の書と伝えられる銘文があるという貴重な国のお宝です。
平安時代の金工品中、京都神護寺、宇治平等院の鐘と共に平安三絶の鐘とされていることが、主な宝物として栞に記されています。
法隆寺の夢殿と同じ建物の八角円堂、重要文化財の薬師如来坐像をご本尊とする本堂は、1431年の建立です。
また七重の石塔婆は奈良時代の建立で、わが国の最も古い石塔婆の一つだそうです。
このような国宝や重要文化財が何気ない形で残されている境内を散策しながら、今の季節の花黄色い八重山吹を入れた写真を撮ることに努めました。

山吹に飾られた八角円堂

楓若葉を翳した八角円堂

重要文化財の石灯籠は、1284年に建立されたと銘があります。
平安時代の面影を今に伝える古刹栄山寺は、散り急ぐ山吹と青葉 若葉の中に、心鎮まりのひと時を与えてくれました。




