
「は~~い!こんにちはぁ~~!どうぞ!こんにちはぁ」
その店の前を通り越してずっと向こうの商店街の途切れる辺りまで後ろから聞こえてくる。
人通りがなかろうと、お客さんが来ていなかろうと、呼びかける声に変わりがなくよくとおる声だ。
いつもその声を背にしながら目的地に急ぐ私だったが、時計を見ると11時だ。
用が済むのは2時を過ぎる頃になる。
2時までの空腹は辛いので小腹に納まるたこ焼きが丁度良い。
元気な声の持ち主さんの店に入った。
テーブルが2つほどの店内で、たこ焼きを注文した。
待っている間、「梅昆布茶入れましょうか」と言ってくれたので二つ返事で頂く。

美味しいたこ焼きだった。
お好み焼きやたこ焼きが元々好きなのだが、ここのは気に入った。
そして、母さんの人柄も一緒に気に入った。
この次からはこの町に来たときにはここによる事にしようと思った。
「ご馳走様。また来ますね」
そう言って店を出た後ろから聞こえる母さんの声に、元気を貰ったような気がして目的地に向かった。
