
窓の外は近くの風景しかなく、全て乳白色の幕に覆われている。
気分的にもいい写真はないかと、パソコンのピクチャーを整理がてら探してみた。
まだ、松の内のお飾りの取れない頃、血圧の薬が残り少なくて、連休を挟むとなくなってしまうのに気が付いて、夕方医院に行った。
診察室の入口に注連飾りがしてあるのが印象的だった。
年末年始の休日の後でいつもより待ち時間が多かった。
診察を終えて、駐車場にきた時、神宮司さんの大きな欅の木が、すっかり裸木になっているのが目に入る。
夕焼け雲を浮かべた空に描くシルエットとして飛び込んできた。

空に浮かんだ高い雲に夕焼け色を映してもっと山入端にあるのだろう。
家ではまだ今日の陽の太陽を見ることだできるかも知れない。
そう思いながら家路に向かった。

何故か眩しくない。
冬の入日は、光芒を無くするものなのだろうか。
不思議な赤い太陽に向かって走った。
家に着いてすぐ裏に出た。
散歩で通りすがりの人も立ち止まって二人眺めている。
「大きいお日さまやなぁ。こんな赤い色珍しいわ」
カメラを持っている私に話しかけてくれた。
「何で、眩しくないんやろ」
思うことは同じである。
<明日のために、眩い光のエネルギーを貯めているのかしら・・・
明日の天気のよいことはこの太陽が保障している。>
勝手に明日への期待をしてすっかり日が落ちてしまうまで見送った夕暮れだった。
