山門を入ると、風鈴の奏でる音に包み込まれる。
本堂に通じる道に吊るされた風鈴は、折からの強い風が指揮者となって奏でる、譜面の無い音楽に訪れる人を惹きこんでいく。
道の左側の薔薇園に、色とりどりに咲く薔薇の香りがさらに、残暑を忘れさせてくれる。

8月もあとわずか、最後の夏に会っておくような気持ちで尋ねたお寺、大和十三仏霊場第八番札所
小房観音寺。
いつかテレビで、風鈴の寺として紹介されたのを思い出しての参詣だった。

風鈴祭りは7月1日から8月31日とのことで、もう訪れる人も少なく、風鈴の音に包まれながら、時間をかけてゆっくりと 境内の散策をすることが出来た。癒しの時間を与えられ、安らぎの時を過ごした。
千個以上の風鈴が境内にあると、記されている通り、思わぬところからの音色に、驚いたり、趣向の面白さに、感激したりした。

本堂前の天井に隙間無く吊るされた風鈴は、観音様にお参りする頭に音色の雨を浴びているようだった。