劇団扉座といえば、
テレビ朝日の人気ドラマ「相棒」でご活躍の
六角精児さんや山中崇史さんが所属している劇団。
主宰の横内謙介さんは
大評判となったワンピース歌舞伎も演出された方で、
先輩をつかまえてなんですが、“心友”ですにやり

そんな扉座さんとの出会いは
約20年前に上演された「ホテルカリフォルニア」。
横内謙介青年が、
熱海殺人事件に出逢い、
今も苦楽を共にする仲間と高校演劇に打ち込む、
汗と涙と友情を描いた自叙伝的青春ものです。
何しろ私が最初に触れた“つか作品”は、
このホテカルの劇中劇の熱海だったのですから、
私とつかさんを繋いでくれた作品と言っても
過言ではありません。

そして今回の『郵便屋さんちょっと』は、
あの、幻冬舎の見城徹社長が惚れ込んだ劇団の、
あの、つかこうへいさんへのオマージュ。
三回忌に上演され評判を呼んだ「つか版忠臣蔵」の再演ではない、
七回忌での挑戦をこの目で観てきました。

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一言で言うと、凄かったキラキラ観られて良かった笑い泣き
これぞつか作品!と感動したところの多くが実は、
つかさんの原作を元に創作した
横内さんのオリジナルだったことに驚きました。

面白かった!深かった!ことはもちろんですが、
私の読解力、想像力不足で、
一番“つかさんらしい”肝に気づかなかったりして、
観劇後すぐに、もう一度観たい!と思いました。
残念ながら、明日が楽日で、
チケットも完売してるので、叶わないのですがおーっ!

この作品をワインに例えるなら、
今飲んでも十分美味しいけれど、
数年後、5年後、10年後にこそ、
本当の素晴らしさが味わえる。
そんなポテンシャルを感じました。

劇団は、ワインのように
同じ年に同じ畑で獲れた葡萄が集まるわけではないところが、
難しさでもあるのですね。
でも、ワインのように
一度栓を開けたらお終い、でもないところが、
面白いところでもあるのですね。

作品が秘めている底力、魅力が花開くのは、
ベテランの体力(笑)や、若手の“熟成”…
色々なものがバランスよく整った
奇跡の瞬間なのかもしれない、と感じました。

そんな想像を膨らませたり、
数年後の味を楽しんだりできるのも、
今の味を知っているからこそと思うと、
つくづく演劇って、
その場を共有してこその生き物なんですね〜

ということで、
勝手に再演されることを確信しています(笑)

ストーリーや役者さんに触れない
単なる感想文、長文で、失礼しましたあせる

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右から、犬飼淳治さん、山中崇史さん、
横内謙介さん。…の奥にいる鈴木利典さんと音譜