母が歩けなくなって退院する時福祉タクシーをお願いした。

全身が固まってしまっていて車椅子に乗せるのは大変だっただろう。

フットレストに足を乗せることもできなかった。

在宅療養に変えたので指示書を出してもらうため翌日小さなクリニックへ行く時また同じタクシーをお願いした。

こんな状態で大きな病院から小さなクリニックに行こうとする私をみかねたのか「大っきい病院に行ったほうがいいんじゃないですか?」とドライバーさんが言った。

自分がどう答えたのか覚えてないが、そんな危険なことをしてまで病院を変えねばならぬ理由があったのだ。

クリニックではお会計まで1時間ほど、母はフツーに車椅子に乗っていた。

その後クリニックの先生から電話がかかってきた。

採血の結果母はかなり悪かったのだ。

そうだろうとも、発熱してるのに放置されていたんだから。

「これは入院しなきゃいけないレベルです、事情はわかりましたが万が一うちの病院が休みの時は迷わずすぐ救急車を呼んで下さいね」と言われた。

採血が終わってすぐ訪問看護師さんが点滴をもらってきてその日から1日に3、4本の点滴が始まった。

私は安堵して倒れそうになった。

やっとまともな治療が始まる。

そしてあれからだいぶ時間がたってクリニックに行くこともなくなった。

今は訪問看護師さんが週1日来てくれて何事もなく暮らしている。

これから病院に行く時は車椅子で私が車から移乗して行けるかもしれない。

それでも母の今の姿を、心配してくれた福祉タクシーのドライバーさんに見せたい気もする。

私の無謀な考えについてきてくれた訪問看護師さんとクリニックの先生、福祉用具のレンタル業者さんにも感謝感謝だ。

後で訪問看護師さんに聞いたら担当している中で1番母が重い症状だったらしい。

遅い時間に見に来てもらったこともある、看護師さんたちも気が抜けない時だっただろう。

だからこそ良くなった事を一緒に喜んでくれる。

ヤバい病院に入院してしまったけどこんなにすごい人達に出会えた奇跡に感謝する。

あの経験をしたから母を大切にしてあげたいと強く思うのかもしれない…