母が、毎日足を痛がる。
変形性膝関節症と診断されたが、そのうえ、私が留守の間、
ずーっと玄関の前に立っているようなのだ。
休憩の時、家に戻ると、母は玄関の前に立っている。
仕事が終わって帰ると、また外で立っている。
「家の中に入って」と言うと、足を痛がって、一歩ずつ、やっと歩くような始末。
まるで、立ちっぱなしの仕事を、終えた人のように痛がる。
いったい何時間、外で立っているのだろう。
膝関節症の痛みをとるために、週2回、整骨院で治療をしてもらっている。
「そんなに何時間も立っていると、せっかくの治療が台無しだよ、良くならないよ」
と言うと、「そうだね、わかったよ」と言うが、また翌日外に立っている。
どうしてなんだ?
ゴミを家に戻したときは、ゴミは戻さないで、と言ったら、ちゃんとやってくれた。
でも、外に立つのだけは、やめてくれない。
このままでは、すぐに歩けなくなってしまうのではないか?
家の前に立っている人は、時々見たことはあるが、母のように
痛みをこらえて、何時間も立っているような人はいるだろうか?
もう、どうしたらいいんだ?これが認知症の症状なのか?
わからないけど、何かしなければ!
とりあえず、玄関の中に椅子をおいてみた。
「立ちっぱなしは足が痛くなるよ、椅子に座って外を見てたら?」
と言ったら、「そうだね、わかったよ」と言う。
明日は、少しでも椅子に座って、足を休めてくれるといいな。
そう祈るしかない。