ロシア 北極で紛争勃発の脅威を指摘
© Sputnik / Mikhail Fomichev
短縮 URL
ロシアのショイグ国防相は、北極は一連の諸国にとって領土、資源、軍事戦略上の利益の場に変わってしまったことから、この地域が紛争を呼ぶ危険性が高まる恐れがあると指摘した。
ショイグ国防相は、「北極圏におけるロシアの国益の擁護とその積極的伸長はロシア軍の優先的活動であり続けている。今日、北極圏は一連の諸国の領土的、資源上の、軍事戦略的利益の対象に様変わりしてしまった。これがもとになってこの地域に紛争が起きる危険性が高まる恐れがある」と述べている。
ショイグ国防相は、現在、北極圏にはロシアだけでなく、韓国、スウェーデン、ドイツ、中国、米国も砕氷船を配備していると指摘している。
ショイグ国防相は、現在ある、また予測される脅威に的確な対応するために、北方艦隊は2020年までに北極に軍部隊編成の可能性を拡大する露国防省の複合計画の実現を続けていると強調した。
*************************************************************
北極 資源開発の行方
石油やガス、鉱物など豊富な天然資源が眠る北極圏。地球温暖化で海氷や永久凍土は解けているが、依然として過酷な環境が、資源開発の成否を左右する。
文=ジョエル・K・ボーンJr./写真=エフゲニア・アルブガエバ
地球温暖化で北極圏の氷が解け始め、周辺国が次々と資源開発に乗り出している。
ロシアは帝政時代から北極圏とそこに眠る資源に目をつけてきた。ピョートル大帝がシベリア沿岸の地図作製を命じたことがきっかけで、1730年代と40年代に「大北方探検」が行われた。プーチン大統領もその伝統を受け継ぎ、北極圏の開拓はロシアの使命だと言わんばかりに、北極海の100万平方キロに対して領有を主張している。自国の天然ガスの推定埋蔵量の9割、石油の6割が北極圏とその近辺にあるため、ロシアはほかに選択肢がほとんどないのだと、同国の石油・天然ガスの専門家は言う。
「ロシアの今の苦境は、ごく単純なことです」と、モスクワの国家エネルギー安全保障基金のコンスタンチン・シモノフ代表は言う。「1960年代に発見されたガス田で、世界の天然ガス市場を牛耳ってきたロシアですが、そうしたソ連時代の巨大ガス田は生産量が落ちています。であれば、さらに北へ向かうのが合理的です」
ロシアは北極圏の油田開発にさらに期待をかけているが、そうした油田の近くにはパイプラインがない。ペチョラ海のロシア沖にあるプリラズロムノエは北極圏初の海上石油プラットフォームだが、ここで採掘された約500万バレルの原油は、タンカーに積まれ、時にはさらにほかの船舶に移される。こうした方法では原油流出のリスクが大幅に高まる。ロシア企業がこれまでに永久凍土帯へ流出させた原油は、350万バレル以上にのぼると、地元の複数の環境保護団体が告発している。
*************************************************************
北極の氷が解け、熱い資源争いへより抜粋
21世紀は「北極への殺到」の世紀になるかもしれない。ただしそれは、領有権の主張という形をとるのではなく、中国、ブラジル、インド等の北極に面していない国々が経済的・政治的影響力を行使しようという形で現れる。
中国はすでにノルウェー国内の北極圏に研究地点を構えており、8000トンの砕氷船も建造中である。
「北極評議会」北極圏に係る共通の課題
①加盟国の拡大問題、
②北極海を航行する船舶の増加問題、
③資源掘削の問題、
④地球温暖化で既に大きな悪影響を被っている脆弱な環境の保護問題、
「北極評議会」8つの加盟国
(カナダ、ロシア、米国、ノルウェー、フィンランド、スウェーデン、アイスランド、デンマーク)に加えて、6つの先住民族集団がメンバーとして参加していることである(ただし、投票権は主権国家にしかない)。
また現在、英国、フランス、ドイツ、スペイン、ポーランド、オランダの6ヶ国にオブザーバー参加を認められている。
「しかし最近では、北極圏に面していない国々、すなわちEU、他の欧州諸国、日本、韓国などがオブザーバー参加を求めるなど、加盟申請問題に苦慮しています。
=============================================================
ロシアの資源はそういうことになっているんですね?
>北極海の100万平方キロに対して領有を主張
でも氷の塊や海に領有権て・・・EEZ以上は無理なんじゃないですか?
それが「脅威」ってwww 千島・樺太さっさと返せ!
南極は氷の塊とは違います。
既に領有権の主張がなされています。(ノルウェー、なんでwww)
主張はしていなくても強欲な中国が虎視眈々なのは自明の理。
オーストラリアにもしっかりしてほしいですが、
アルゼンチン、金利60%ですって?
中国と変な取引しませんように。。。
=============================================================
秘密裏の探査
南極で「豪州のリーダーシップを中国が侵している」=豪シンクタンク
2017年08月26日 07時00分
「南極におけるオーストラリアのリーダーシップを、中国が侵している」。オーストラリアの防衛シンクタンクは最近、中国共産党政権が南極で秘密裏に軍事活動と鉱物資源の探査を進めていると指摘。領有権を主張するための既成事実を作っていると、オーストラリア政府に警告した。
オーストラリアが主張する南極の領有地は約42%で、他の7カ国のなかでは最多面積を主張する。
オーストラリアの戦略政策研究所が18日までに発表した報告書によると、中国当局は過去10年間、南極に莫大な資金を投じており、「宣言していない軍事活動と鉱物探査」の動きを拡大させている。
南極にある中国基地4ケ所のうち3ケ所と、2つの駐留地は、豪州の主張する領土内にある。また、現有の砕氷船2隻のほか新たに1隻を製造している。中国側の狙いは、漁業、観光業、交通網の建設、炭鉱・水と生物資源と考えられている。
また、報告書は、中国当局による軍事活動・科学プロジェクトが、同国の防衛目的に繋がるとの説明がついていないとし、南極地域の平和的利用を定める「南極条約」に違反していると指摘した。
また、マドリッド協定議定書の「南極鉱物資源活動規制条約」は、南極における鉱物活動を禁じているが、中国政府はこれまで、探査活動を止めたことはなく、むしろ2012年から炭鉱探査を拡大しているという。
同シンクタンクは報告書を通じて豪政府に対し、「慎重な外交、明晰な戦略でリーダーシップを発揮し、戦略的な投資で南極大陸での国益を保護」するよう求めている。
(翻訳編集・叶清)
*************************************************************
中国、南極に飛行場の建設計画か
2014年10月29日 18:33 発信地:北京/中国
【10月29日 AFP】中国紙の北京晩報(Beijing Evening News)は27日、中国が南極に飛行場を建設する計画と報じた。中国は世界で最も辺境の南極大陸への進出を継続的に推進している。
北京晩報によると、飛行場は南極にある中国の4つの研究施設を支援するものになるという。滑走路の長さや発着容量などの詳細は明らかになっていない。
「中国は南極研究施設を4つ建設したが、自前の固定翼機用の空港を持っていない」と同紙は述べ、研究者らが「海洋輸送に依存している」ことが「科学調査能力に重大な影響を及ぼしている」と伝えた。飛行場はオーストラリア南西に位置する南極沿岸沿いのラーズマンヒルズ(Larsemann Hills)にある中山基地(Zhongshan Station)そばに建設予定という。
中国の国営メディアは今年4月、中国初の南極調査から30周年を迎える中、砕氷船の雪龍(Xue Long)号が同国30回目の南極調査を完了したと報じていた。北京晩報によれば、雪龍号が30日に南極に新たな調査のため出発し、同調査で飛行場計画に進展がみられる予定という。
南極に研究施設を持っている国は約30か国で、すべての国が1959年の南極条約(Antarctic Treaty)の締約国だ。同条約は、南極における領土権争いの抑制を目的としている。(c)AFP