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中国のバルカン投資 政治的影響力に警鐘 独メルケル首相

2018年2月22日 16:22 発信地:ベルリン/ドイツ


中国のバルカン投資 政治的影響力に警鐘 独メルケル首相

ドイツ・ベルリンで共同記者会見に臨んだアンゲラ・メルケル独首相(左)とマケドニアのゾラン・ザエフ首相(右、2018年2月21日撮影)。(c)AFP PHOTO / dpa / Ralf Hirschberger

 

 

【2月22日 AFP】ドイツのアンゲラ・メルケル(Angela Merkel )首相は21日、中国に対し、西バルカン諸国への投資を政治的要求と結び付けてはならないと警告した。

 

「中国が貿易や投資をしたいと思うことに異存はない。わが国は自由貿易を堅持している」。中国が投資するマケドニアのゾラン・ザエフ(Zoran Zaev)首相とベルリンで会談したメルケル首相は、会談後の共同記者会見でこう述べた上で「だが、自由貿易は互恵的でなければならない」と強調した。

 

 さらに、貿易の開放性は「一方通行であってはならない」「問題は、経済的な関係が政治的な問題と結び付けられているかどうかだ」と指摘。もしこの2つが結び付けられているならば、それは「自由貿易の精神ではない」と述べた。

 

 中国はシルクロード(Silk Road)の現代版としてアジアから欧州までを陸路と海路で結ぶ大経済圏構想「一帯一路(One Belt One Road)」を推進しており、バルカン諸国への投資を拡大している

 

 欧州連合(EU)や北大西洋条約機構(NATO)への参加を目指すマケドニアでも、中国が高速道路の建設に投資しており、ザエフ首相は先ごろ近代化を支援してくれているとして李克強(Li Keqiang中国首相に謝意を表明していた。

 

 一方、欧州では中国の政治的影響力の増大に対する懸念が広がっており、中国の投資の恩恵を受けているバルカン諸国が、とりわけ人権や貿易などの点で中国の利益を保護する傾向に向かう恐れを指摘する声も出ている。(c)AFP

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ギリシャのピレウス港を買収・軍港化してそこから北上、東欧をガッツリ、とされそうになって、やっと気付いたんでしょうか?

でもまあ、気付いてよかったです。。。

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中国、狙いは欧州経済だけじゃない…ギリシャ・ピレウス港「獲得」、ちらつく海軍拠点化の野望

 

 【ベルリン=宮下日出男、北京=矢板明夫】ギリシャは8日、同国最大の港であるピレウス港の売却契約について、中国海運最大手の中国遠洋運輸集団(コスコ・グループ)と正式に調印した。ピレウス港は地中海の海運の要衝で、アジア・中東地域から欧州への玄関口にあたり、今後、中国の欧州進出に拍車がかかる可能性がある。

 

 コスコ・グループは中国政府の管理下にある国有企業で、今回の買収は習近平指導部が主導する形で進められた。現地からの報道では、中国側はピレウス港を運営する国営会社の株式の67%を2段階に分け、計3億6850万ユーロ(約450億円)で取得する。

 

 中国側はこのほか港湾整備・開発に3億5千万ユーロを投資する予定。当初は株式51%分の取得にとどめ、これらの投資の実行を受け5年後に残りの株式を買い取る。中国はすでにピレウス港のコンテナ埠頭(ふとう)の運営権を握っていた。

 

 ギリシャは欧州連合(EU)と国際通貨基金(IMF)の支援を受けて財政再建中で、同港などの国有資産の民営化は支援実行の条件。当初は民営化に反対したチプラス政権も現在は推進姿勢に転じている。首相府付近ではこの日、民営化反対のデモも行われた。

 

 習指導部は現在、中国を起点に内陸と沿岸の2つのルートでインフラ建設を通じて欧州まで経済圏を構築する「新シルクロード(一帯一路)構想」を推進している。ピレウス港の取得は構想実現の鍵を握るといわれており、将来は中国海軍が欧州に進出する際の拠点として利用することも視野に入れているという。

 

 中国はアジア回帰を強める米国へ対抗するため、欧州とアフリカでの経済的、軍事的影響力の拡大を急いでいる。中東欧やアフリカ諸国でもさらなる港湾などインフラの買収を検討しているほか、セルビア-ハンガリー間の鉄道建設計画も進めている。

 

 中国の外交関係者は「今回の買収は中国とギリシャの双方にプラスだ。中国企業がピレウス港をうまく運営できれば、ほかの港を買収する際の抵抗が少なくなる」と話している。

 

 

【用語解説】ピレウス港

 ギリシャの首都アテネ近郊に位置する、地中海沿岸で最大規模の港の一つ。運営会社によると、2013年の年間の利用旅客数は約1700万人、コンテナ埠頭での取扱貨物量は約64万TEU(1TEUは長さ20フィートのコンテナ1個)。