震災から13年。

もうそんなに経ったのか。

遠い遠い昔のような気がします。

あの時起こったことが、

昔々、自分が前世で経験したような

そんな感じ。

前世があるかどうかは別として。


父と見た遠くから迫ってくる波。

冷たい茶色い津波に吹き飛ばされたこと。

片手に

犬を抱えて

片手は鉄筋に捕まって

波に流されないように

必死だった事。

家族に声をかけて無事を確認した事。

目の前を家や車が流されていく光景。

よく覚えているのに

夢に見るくらい怖いのに

その後の

避難生活は

遠い記憶です。

よくわからない。

どう考えていいのかわからないけど、


子に話すのは


とにかく高いところへ登れ。

誰も待たなくていいから。

心配しなくていいから。

自分だけでいいから

高いところへどんどん上がれ。


それしか言えない。


おそらく…私が生きているうちに

あと1度、津波を経験するんじゃないかと思っている。

その時に

大人になった子供達が、

私の言った事を

覚えていてくれたらいいなと思います。


東日本大震災で亡くなられた方々と、

生き残った私達が、

辛い気持ちから解放されて

それぞれの世界で

安らかな気持ちで

眠りにつけますように。

心よりお祈りいたします。