リーダーは暇そうにしていろ、

とどこかの本の見出しにありました。



忙しそうで声をかけられない、となると

部下も委縮し、気軽には相談できませんし、

意見や報告も言いにくくなります。



だからどんなに忙しくても

少しも忙しくないような態度、表情に努めなければならないとありました。



部下の意見に耳を傾け、

現場の悩みもよく聞き、

客のクレームやアンケートも受け止める度量というのは、

リーダーにとって欠けてはならない資質の一つなのでしょうね。



西郷隆盛は茫洋とした風格があり、

何事も部下に一任し、周りがやりやすいように調整する人物であったようです。

そんな西郷を幕末の志士たちは絶大に信頼し、

リーダーと仰いだのもわかる気がします。



一方、優れた経営者、リーダーに欠かしてはならない資質として

『率先垂範』が挙げられます。



危機感や理念、思いを一人ひとりの社員に伝えるために自らが汗を流す。

果断に行動し、己に厳しくあれば、

その姿に部下も襟を正され、

組織全体が凛とした緊張感をもって任に当たるようになる。



これもまたリーダーシップには欠かしてはならない資質といえます。



『率先垂範の姿勢』と『部下の意見をよく聞く姿勢』は相反するようですが、

その二面性を兼ね備えたリーダー像が求められます。



仏教講師、菊谷隆太の『一からわかる仏教(ブッダの言葉)』より