最近、モンスターペイシェントと呼ばれる問題患者が増えています。



医療現場ではこれが大きな問題。





病院がまちがったことをしたら許されませんが、



患者はまちがったことをしても許される、



という風潮が蔓延。





一部の不心得な自称社会的弱者がこれを悪用し、



理不尽な要求を押し通そうとするわけです。









患者が問題行動を起こすのにも理由はあるんでしょうね。









医療費の不払いしかり。





払いたくても払えないのか、



払えるのに払わないのかの



見極めはむずかしいです。







しかし、



少しでもズルをして払わない人がいると、



それはあっという間に広がります。





その結果、



規制や世間の目が厳しくなり、



本当の社会的弱者が損害を被ることになります。







気の毒な人には当然、救いの手を差し伸べる必要があります。





しかし





モンスター弱者まで救っていては、



ほんとうに助けるべき人が守られなくなります。







安易なモンスターのレッテルは慎まなりませんが、



毅然たる対応は必要。







クレーマーに共通するのは、



自分には甘いが、他人には厳しいということ。











以下、産経新聞の記事です。





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患者の暴力深刻 全国の病院半数以上で被害









1年間に全国の病院の半数以上で、



病院職員が患者や家族から暴力を受けていたことが



全日本病院協会の調査で分かった。





医師らの対応や待ち時間への不満が引き金になった事例が多く、



深刻化する「モンスターペイシェント」と呼ばれる患者の実態が



浮かび上がった。





同協会は最終報告をまとめる方針で、



厚生労働省も調査結果を受け抜本的な対策に乗り出す。



同省によると、



「院内暴力」をめぐり全国規模で調査が実施されたのは初めて。





調査は年末から1月末にかけ、



47都道府県にある2248病院を対象に実施し、



1106病院から回答を得た(回答率49.2%)。





このうち患者から暴言や暴力があったと回答した病院は576病院で、



暴力やクレームの発生件数は6882件に上り、



1病院当たり年平均で約12件の院内暴力が発生したことになる。





内訳をみると、



患者から暴言を吐かれるなどした精神的暴力が2652件と最も多く、



患者の暴力でけがをしたなどの身体的暴力は2253件、



セクハラ(性的嫌がらせ)は900件だった。



また患者の家族から暴力やクレームを受けたケースも904件あった。



 

ただ病院側が実際に警察に届け出たケースは、全体の5.8%。



弁護士に相談したケースも2.1%にとどまっており、



医療現場が患者の暴力への対応に苦慮している実態もうかがえる。



 

患者の暴力で職員が精神的ショックを受けたケースは70.1%で、



施設の備品が損壊したケースも24.7%に上った。



また暴力を受けた職員のうち看護師が約9割と最も多く、



次いで事務職や医師だった。



患者の暴力に耐えかねて退職する職員も増加しているという。





 

院内暴力を防ぐための措置としては、



約4割の病院が「監視カメラを設置している」と回答。



警備員の巡回を増やしたり、警察官OBの配置や、



護身用のスプレーを常備する-などと回答した病院もあった。

   









   コメント





私が以前、病院勤務だった時、

そういう経験を2件しました。



1件は、患者さんの担当医が休みの日に、

薬を取りに来られたのですが、

抗ウツ剤だった為に、その日の医師が処方箋を出すのを

ためらったために起こりました。

そのためらった理由が、その患者さんの精神状態にも深く係わって

いたので、やむをえない判断だったと思ったのですが、

たまたまその患者さんがおつとめを終えたばかりの方であった為、

話しがややこしくなり、警察沙汰となりました。



もう1件は、入院している旦那さんの健康保険証を

相部屋の患者さんに盗まれたと、その妻が騒ぎ出し、

朝の8時に、勝手に警察を病院に呼んでしまったので、

ますます騒ぎが大きくなってしまった件です。

これは、後日その患者さんの息子さんが、

「母は認知症と言われてまして・・・・」と謝りに来られました。

保険証もご自宅にあったとの事でした。



どちらの件も、両方共に警察のお世話になりましたが、

始めから予想する事が難しく、また、避けがたく、

起こってみないと対応策がわからないといったものばかりでした。



以前は、離婚した夫が、入院中の妻の居所を突き止めて、

病院まで押しかけ、包丁を振りかざして、大変だった事も

あったようですし・・・・・・



色々問題は起こりえると思います。



病院は、患者さんのご家族やお見舞いの方々が自由に出入りする為、

危険人物を特定するのが、非常に難しいです。



それに加えて、患者さんは、体の具合が悪いからこそ

病院に来ている訳ですから、ただでさえイライラしやすい

状態であると理解しなければいけないところもありますし・・・・・



それにしても感心したのは、

兎に角、看護師さんは、どんな状況にあっても

堂々として、言うべき事はしっかりと言えるのです。

これには、本当に感服しました。