顔のたるみが出ると、ジョールファット下垂・ほうれい線・バッカルファットが下がってくる・マリオネットライン・目の下の黒くまなどの不具合が発生してきます。
フェイスリフトで脂肪に糸をひっかけても動いてしまうので意味がありません。
そこでリガメント法やSMAS法で切開リフトを行うことが基本となります。
ただし、糸リフティング（溶ける糸や溶けない糸を含む）や頬や顎下の脂肪吸引を過去に行っている人は皮下組織で瘢痕や炎症が起きていて剥離が難しいケースがあります。そうした場合には、リガメント法やSMAS法が難しいことがあります。
そうした症例では、MACS法があります。これはSMASを縫い合わせてリフティングをする方法となります。
頬のリガメントは
ザイゴマティックリガメント→ゴルゴラインのあたりに影響
マセンテリックリガメント→ジョールファットの下垂に影響
マンディブラーリガメント→ジョールファットの下垂に影響
の３つが下垂に影響してきます。
リガメントを何か所処置するかでも手術時間が大きく変わってくるのですが、例えばマセンテリックリガメントだけを処置している切開リフトとザイゴマティックリガメント・マセンテリックリガメント・マンディブラーリガメントすべてを処置している切開リフトでは引き上げの変化量も持続性も全然違います。だからこそ手術時間が３時間以下の切開リフトがなんちゃってフェイスリフトですよと言われることがあるわけです。
SMAS法の処置は、SMASは動くところのSMASを動かないところのSMASに固定して引き上げるといった手術方法ですが、糸リフトを１回でも行うと、皮下組織で炎症がすごく起こります。SMASに穴が開いてしまったりして、ボロボロになっていることがある訳です。そうしたケースでは、瘢痕や糸が神経と癒着してしまっているので無理にはがそうとするととても危険です。という訳で、こうした症例では、MACSリフトで巾着状にして手繰り寄せる切開リフトで頬を引き上げます。
若い時にむやみやたらに糸リフティングをガンガン入れてしまっている人ほど修正が大変になるということです。
