顔面骨骨切りの手術後に起きる軟部組織の変化があります。
バルーン理論とも呼ばれているのですが、膨らませたゴム風船の空気を抜いてみると風船自体がシワシワに変形する現象があるのですが、これが骨切り手術後の皮膚にも起こり得るというものです。
風船には弾性限界と言われるこれ以上膨らむと形が元通りにならないといった特徴があります。
つまり、手術中に、引っ張られ過ぎてしまったり、大きすぎるプロテーゼを挿入されていらりすると、肌の弾性限界を超えるために、皮膚の余りが出来てしまうのです。
輪郭骨切り後に頬やマリオネットラインのたるみを最小化させるためには、むくみの予防した手術計画&処置が必要です。
①器具の引っ張りを最小化する
切開窓を小さくすると手術器具で引っ張る力を強くすることになります。そのため、切開線を小さくすることに固執した医師選びは誤りです。弾性限界を超えて引っ張れば、むしろ皮膚がたるんでしまう原因となり得ます。
②止血処理
出血が多ければむくみの原因となります。手術時間が短いと、止血処理をないがしろにして軟部組織が損傷を受けます。
手術時間を短くする50メートル競走のような病院は避けましょう。
③骨膜縫合
減った骨に合わせて骨膜を縫合します。
④バッカルファットや皮下脂肪の除去
必要に応じて、輪郭整形時に皮下組織を除去することがあります。
⑤ドレーン
滲出液や血液がたまらないようにするためにドレナージを上手にすることでむくみを最小化することにつながります。
それでも出てしまったたるみについては、フェイスリフトで改善を図ります。