ヒアルロン酸注入での豊胸手術の失敗例、乳がん検診の邪魔&被膜拘縮&マクロレーンがCEマーク撤回 | 失敗しないための美容相談所~整形ブログ・名医の条件・山口

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全国美容外科の医師選びを解説中。
①症例写真が綺麗=技術が高いは間違っている
②美容外科学会には2種類ある
③選んではいけない美容外科とは

年間3000人程度が治療を受けているヒアルロン酸豊胸。今回最近出た新しい情報としては、美容外科学会の研究的に、ヒアルロン酸注入での豊胸手術は基本的には推奨されていない治療方針となりました。全否定するものではありませんが、今回はその理由をまとめたいと思います。

 

ヒアルロン酸豊胸の懸念点ですが

・被膜拘縮

・乳がん検診の邪魔になる

・アメリカFDAも豊胸手術でのヒアルロン酸注入は許可していない

・ヒアルロン酸製剤であるマクロレーンがCEマーク撤回された

・世界中で見ても承認製剤が存在しない=推奨度は低い

などが理由です。

 

マクロレーンによるヒアルロン酸豊胸の場合、乳腺下へ注入すると高確率で被膜拘縮が生じることが知られているのと、注入したヒアルロン酸がリンパ流に乗って移動し、腋窩わきの下のリンパ節を形成した報告もあります。

 

何より乳がんの発生増加リスクがあり、乳がん検診時の超音波検診やマンモグラフィ検診の際に誤診することにつながります。

不要な検査や治療を行ってしまうリスクがあるので推奨ができないということです。

 

まとめると、切らない豊胸手術のヒアルロン酸豊胸は一見手軽そうに見えがちなのですが、真逆で被膜拘縮や結節形成、そして炎症による乳がん発生リスクによる危険性が指摘されたということになります。

 

万が一現在ヒアルロン酸豊胸を行ってしまっている方については、マンモグラフィ検診に加えて、超音波検診やMRIの画像検査が必要となることがあるので、専門の乳腺専門のドクターのもとで検査されることをオススメいたします。