多数のレーシック症例を手掛けている「神奈川クリニック眼科」などを運営する医療法人社団博美会(東京都新宿区、山子大助理事長)は5月6日、東京地裁に破産手続きの開始を申請し、同日付で開始決定を受けた。帝国データバンクによると、負債額は約68億円。
同法人は1996年の設立。当初は美容整形外科専門の「神奈川クリニック」を中心に事業を拡大したが、2000年に新宿区に「神奈川クリニック眼科」を開院して眼科事業にも業容を拡大。同院を大阪(02年)、名古屋(07年)、福岡(09年)にも展開し、レーシックを中心とする視力回復手術をこれまでに約26万症例扱ってきた。帝国データによると、08年7月期ベースで年収入高は約116億7100万円を計上していた。
一方で、レーシック事業への先行投資がかさみ、05年7月期に債務超過に転落。08年7月期には債務超過を解消したものの、競争の激しい美容整形外科のクリニックについては規模縮小を図り、その後、別法人に事業譲渡するなど、経営悪化が続いていた。
またレーシックをめぐっては、他の医療機関で発生した不衛生な器具の使い回しなどが原因とみられる患者の感染性角膜炎が問題になったあおりを受けて、神奈川クリニック眼科でも昨年から受診者が減少傾向にあったという。
今回の破産手続き開始に当たり、神奈川クリニック眼科の事業は医療法人社団稜歩会(神戸市)に譲渡され、営業はそのまま継続する見通し。
yahooニュースより抜粋
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