「ヒーロー先輩、しりとりしませんか?」
放課後、部活の面々が揃う前の事。その日は他の部員二人が教員に呼び出され、二人暇を持て余していた。
たった四人しかいない軽音学部。ヒーロー先輩こと洋(ヒロシ)は手にしていたほうきを肩にかけて、後輩、楓(カエデ)へ冷たい視線を送った。
「楓、お前なぁ。少しは掃除に貢献しろよ。誰だよガラス割ったやつ。ここ最上階だぞ二人は呼び出しくらうし……」
「真実はただ一つ! じっちゃんの名にかけて、犯人は……、お前だ!」
「誰も僕を理解してくれなくて……、みんなを見返したくて、つい」
「いいんだ、もう。これからは罪を償い、新しくスタートをしよう。な?」
「なんでもします、刑事さぁ~ん!」
洋の最後のセリフに両者とも「あ」と気づき、しりとりはあっけなく終わりを迎えた。
終わってしまえば何を言うでもなく、きちんと散らばった破片をほうきで集める楓。あれで満足したようだ。
「今度は窓開けてから飛び込まないとな」
――つづかない
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