今さらだが、僕は最近、「Amazon Prime Video」で、
2021年「ボクの殺意が恋をした」というドラマを観た。

非常に面白かった。


キャストは、中川大志、新木優子、水野美紀、藤木直人、鈴木伸之、田中みな実、中尾明慶、榊原郁恵、松本穂香と、豪華!

まず、ストーリーについて。

幼い頃、両親を亡くした男虎柊(中川大志)は、男虎丈一郎(藤木直人)と綿谷詩織(水野美紀)に引き取られ、現在は、丈一郎と共に、清掃員として働いていたが、ある日、詩織に「丈一郎が殺された」と聞く。
詩織の話によると、丈一郎は、警察に、密かに存在している、法で裁けない人間を始末する秘密組織「SOS(Secret Operation Service)」に所属していて、これまでに、たくさんの悪人を始末してきたという伝説の殺し屋で、表向きは、既に、アニメ化もされ、実写映画化も控えているという「ハリネズミ探偵ハリー」という漫画の作者である大人気漫画家で、実は、テロ組織とつながっていたという鳴宮美月(新木優子)を殺す任務で、逆に、返り討ちにあい、殺されてしまったのだという。

詩織は「私が鳴宮美月を殺す」と言うが、そこで、柊は、今まで、自分を大切に育ててくれた父親のような存在である丈一郎を殺した相手がとても憎く、「自分が仇を討ちたい」と思い、丈一郎の任務を引き継ぐ事となる。

しかし、いざ、鳴宮を殺そうとすると、鳴宮の身に色々な事故が起こり、その度に、反射的に、つい、身体が動いてしまい、鳴宮を助けてしまうが、柊は、鳴宮を殺し、丈一郎の仇を討つ事が出来るのか。

というストーリー。





柊は、ルックスもとても良く、身体能力もとても高いが、いつも、間が悪いせいで、取る行動が全て裏目に出てしまう。

鳴宮を殺す任務でも、間が悪いせいで、その場その場で、たまたま事故が起こり、その度に、鳴宮を助けてしまう。しかし、それは、表向きは人気モデルとして活動している殺し屋、デス・プリンスこと、八乙女流星(鈴木伸之)の仕業だった。

それを知った柊は「「他人に殺される」という形ではなく、自分の手で丈一郎の仇を殺したい」という信念のもと、デス・プリンスの手から何度も鳴宮を守り、その後、鳴宮を葬ろうとするが、その度に、また、自身の間の悪さのせいで、邪魔が入り、なかなか上手くいかない。




その後、鳴宮自身も「自分が命を狙われている」という事を悟り、柊にボディガードを頼む。

そして、夏祭り、水族館など、色々なところへ一緒に行くと、敵対関係だったはずが、お互い、徐々に恋愛感情を抱き、惹かれ合っていく。

やがて、実は、鳴宮美月は、小学校の頃に好きだったけれども、相手が引っ越した事により、離れ離れになってしまった葉山葵である事と、本物の鳴宮美月は別にいる事を知る。

柊と葵は、小学生の頃、「お互いにお互いを守る」という約束をしたため、柊は、葵(鳴宮)を殺す事をやめ、彼女を守りながら、本物の鳴宮を見つけ出す事を決意する。


まず、主人公「男虎柊」がルックスもとても良いし、身体能力もとても高いのに、間が悪いせいで、いつも締まらず、台なしになってしまうという設定が斬新で、コミカルで、とても面白いし、「中川大志」君にピッタリ合っていて、とてもハマり役だ。


ヒロイン、葉山葵(偽鳴宮)も、作中でも「ミステリアス」と言われている人物で、少し偉そうなところがあって、何かを隠していそうな雰囲気が、ミステリアスで、気が強そうな顔をしている「新木優子」さんにピッタリな役どころだ。


「綿谷詩織」役の「水野美紀」さんも、まるで母親のような面倒見の良さがあるし、実は、色々と豊富な知識を持っているが、多くを語らないというクールさがある役に良く合っている。


伝説の殺し屋、「男虎丈一郎」役の「藤木直人」さんも、真面目で、責任感が強く、知的で、強く優しく、しかし、どこかコミカルなところがある役が良く似合っている。


「デス・プリンス」役の「鈴木伸之」さんは「劇団EXILE」所属なので、演技だけでなく、ダンスも上手いので、登場時、毎回毎回、踊るデス・プリンスのダンスがとてもキレキレで良い。


「水瀬千景」役の「田中みな実」さんも、本業アナウンサーだが、女優の才能も秀でていて、どんな役でも上手くこなすのだが、今回の演技も、やはり「さすが」といったところだ。


特に、重要となる役のキャストの解説は、これぐらいだが、他の配役も、全て合っていると思う。

話を戻すが、内容について。

このドラマは、復讐を描いているが、「主人公が復讐したらそれで終わり」という単純なモノではなく、復讐しようとした相手は、実は、自分の一番大切な、自分が守るべき人間である事を知って、葛藤したり、
任務の途中で、実は、自分が都合良く色々と騙されていたりして、現実は、なかなか上手くいかない事を知って、復讐に苦戦したり、
最終的には、自分がしようとしていた「復讐」は間違いだったという事に気づき、反省し、
「復讐」を題材にしたドラマでありながら「復讐」は間違った事だというメッセージがあり、同時に、冴えない主人公が成長し、カッコ良くなっていくところも良い。

ドンデン返しもとても多く、「え!?コレって、実はこうなってたの!?」とか「実は、こんな秘密が隠されていたのか!?」などと、意外な展開の連続で、毎回、何度も驚かされた。

ギャグも笑えたし、泣けるところはしっかり泣けて、
主人公も、最初は冴えないキャラだからこそ、冴えないなりに頑張っている、その姿にとても共感するし、感情移入しやすく、同時に、とても応援したくなるところが良かった。

こういった、サスペンス大作は、時間もお金も労力も、とてもかかるので、日本では、この手の作品は、映画ならたまにあるが、連続ドラマとしては少ないので、難しいかもしれないが、こういったサスペンス大作の連続ドラマも、今後、もっともっと増えていって欲しい。

何より、一番凄いのは、各話約1時間で、全10話もある、この大作ドラマが原作なしのオリジナル作品であるという事。

何もないところからこんな素晴らしい、壮大で、迫力やスリルのある連続ドラマを作ったスタッフ達に、僕は、とても尊敬しているし、感謝もしている。

このドラマを手がけた、スタッフ達やキャスト達には、またいつか、何か別の大作ドラマも作っていただきたいと思う。