2011 AFC Champions League Group E
G大阪 2 - 0 天津
土砂降りの中、今シーズン一番の試合を見せてくれました。
とは言っても、遠藤の芸術的FKが決まるまでは、うんにゃ、PKが決まるまでは、ドキドキの展開。今シーズンのこれまでとは違い。前へのスピード、推進力もあったし、シュートの意識も高かったが決まらん。
引き分けたら予選落ちの可能性が高いこともあり、心臓に悪い展開でした。あの雨ですから何が起きるかわかりませんから。
いくつかの勝因を挙げると・・・
① 追い込まれて集中力が高まった。
基本的に勝つしかない状況でしたので、プレーの一つ一つに集中していることが感じられました。また、変に熱くならず、冷静にプレーできていたと思います。
② 西野監督の積極采配
佐々木の先発起用、宇佐美投入時の3-4-3へのシフトと6人の攻撃的選手の同時起用、特に「4」の両サイドが二川と佐々木という、頭を越されて裏のスペースを使われることを恐れなかった。そして宇佐美のやる気、負けん気を引き出した。
といったところでしょうか。
フォーメーションは、まず4-2-3-1でスタート。キム・スンヨンの起用には「マジかよ・・・」と思いましたが、好調な佐々木を先発、宇佐美を切り札としてベンチに置きました。
アドリアーノ
イ・グノ 二川 佐々木
遠藤 明神
キム 山口 中澤 加地
藤ヶ谷
イ・グノは相変わらずコンディションがいいようで、またこの悪天候でトラップがぴしゃっと決まっていた二川といい感じでポジションチェンジしながら攻め込んでいました。
そして宇佐美投入時に、3-4-3(3-1-3-3)の超攻撃的なスタイルにシフト。
宇佐美 アドリアーノ イ・グノ
二川 遠藤 佐々木
明神
中澤 山口 加地
藤ヶ谷
天津もアルゼンチン人の1トップでしたので、3バックのうち一人は両サイドの裏のケアができるため、特に破綻はなかったようでした。
先取点をとったあとどうするか、このままのスタイルでいくのか、守備を安定させるのか、興味深かったですが、西野監督はオーソドックスに4バックに戻しました。4-3-3です。
宇佐美 アドリアーノ イ・グノ
(平井)
二川
遠藤 明神
武井 山口 中澤 加地
藤ヶ谷
それにしても天津のハーン監督(現役時代、アルゼンチンW杯で見せた強烈なロングシュートが印象深い)の指示はどうだったのでしょうか。
負けても2位通過は確定だし、もっと落ち着かせることが必要だったと思います。最後のほうは次から次にイエローが出て、次の試合出場停止が半分ぐらいいたみたいでしたけど。
採点です。(SA・・・言うことなし! A・・・よかったです B・・・普通です C・・・もう少しがんばりましょう D・・・ひどいです E・・・J1レベルではありません)
藤ヶ谷 : A (劣悪なピッチコンディションの中、バックパスの処理も安定していました。)
加地 : B (攻め上がりは自重。)
中澤 : B (でかいアルゼンチン人に手を焼くも無難にプレー。)
山口 : A (巧みに手を使って相手を自由にさせない(本当はファウル)。3バック時も的確な指示で守備の安定を図る。)
キム・スンヨン : C (守備はやっぱり見てられません。)
明神 : A (最後の足のひと伸びで何度もボール奪取。)
遠藤 : SA (美しすぎるFK、ここ一番で決める。MOM。)
佐々木 : A (サイドのプレーだけでなくゲームメーカー的プレーをみせる。惜しいシュートもあった。)
二川 : A (芸術的なトラップ、悪コンディションのピッチで復活。)
イ・グノ : A (ピッチのいたるところでボールを受けキレのあるドリブルでボールをキープ。)
アドリアーノ : B (GKとの1対1を含め、3点は決められた。ツキもなかった。)
宇佐美 : A (ゴールに向かうプレーが戻りつつある。遠藤から譲ってもらったPKで今期初得点。GKは素人でしたが・・・。)
武井 : B (安全にプレー。試合を終わらせるプレーに徹した。)
平井 : A (わずか1回のプレー機会でPK奪取。)
西野監督 : A (積極采配で1位通過。お見事です。)
これで決勝トーナメント1回戦は万博で戦えることになりました。相手は、グループGの2位、C大阪。
なんやねん、これやったらホームのアドバンテージ、あんまりないやろ。
左サイドバックの不安さえ解決できれば、負ける相手ではないと思いますが・・・。
いなくなって気がつく、安田の有難さ・・・・。