2009Jリーグ第29節
広島 2 - 2 G大阪
同点になってからは、ばんどか山崎が決勝点を決めそうな雰囲気がめっちゃ漂ってた試合でした。
後半はほぼ一方的。前半あれだけテレビに映ってたミキッチが、まったく出なくなった。
逆転するのは時間の問題だと思っていました。
しかしこれほど変わるもの???と思うぐらい変わったね、前半と後半で。
前半の布陣は、4-2-3-1。ルーカス1トップ。ペドロには広島の3バックの裏のスペースを突かせて、守備のカバーで高木先発という意図が読み取れます。遠藤のフィジカル面にも配慮したのでしょう。
ルーカス
ペドロ 遠藤 佐々木
橋本 明神
高木 山口 中澤 加地
藤ヶ谷
ところが全然機能しません。広島の両翼にぐいぐい押し込まれ、ダブルボランチがサイドに引っ張り出され、結果、広島の2シャドーを掴まえられず自由にプレーさせてしまう。
ペドロは強引に振り向いては引っかかるプレーでブレーキに。上下に動いて一度ボールを受けてシンプルにはたき、自分でスペースをつくるような工夫がない。
いやな時間に2失点。後半開始からばんど投入と思ってましたが・・・・。
後半スタート時はこうでした。
ペドロ ルーカス
橋本 佐々木
遠藤 明神
高木 山口 中澤 加地
藤ヶ谷
橋本が前に出ることで、前からのプレスが効き始めました。遠藤がたくさんボールに触れることで相手をいなし、体力を使わさせることに成功。
そんでペドロを見切る。再び1トップ。ばんどIN。
ばんどとルーカス、橋本のプレスで、ミキッチがまったく前に出ることが出来なくなりました。
ばんどのシュートのこぼれからつないで橋本が決めて1-2。
遠藤の絶妙クロスから佐々木がきれいに決めて同点。
さらに勢いに乗ってベンチは動く。佐々木OUT山崎IN。
佐々木はけっこういい動きだと思ったので、橋本を下げるのかと思いましたが、山崎の勝負強さに賭けましたな、西野監督。昨シーズンのACLのシリアでの試合、フクアリでの千葉戦、万博でのジュビロ戦、天皇杯準決勝など、残り少ない時間でいい仕事をしてきましたからなあ、山崎は。
さらに、高木OUT下平IN。ミキッチが前にでてこれなくなったと見て、下平の攻撃力に期待。
ばんど
橋本 ルーカス 山崎
遠藤 明神
下平 山口 中澤 加地
藤ヶ谷
ばんどがまたおいしいところもって行きそやなあ。いや、山崎が勝負強さを見せるか・・・。
いずれにしろ逆転は時間の問題と思われました。
実際、ばんどの1対1、遠藤のループ、ルーカスのミドルなど、決まってもおかしくない決定的場面が続いた。しかし決め切れませんでした。
選手の表情を見てると、広島のほうがショックという感じでしたが、ガンバも勝てる試合を落としたという気持ちでしょう。総合的に見れば、フェアな結果と言えるでしょうね。
採点です。
(A・・・素晴らしい! B・・・よくできました C・・・普通です D・・・がんばりましょう E・・・不甲斐なし)
藤ヶ谷 : C (失点に責任は無い。が、頭上を抜かれるのは屈辱。)
加地 : C (前半は服部や槙野が自分のサイドから侵入してくるのを止められず。)
中澤 : B (強いあたりで自由にさせず。それもファウル無しで。ものすごく成長したと感じます。)
山口 : C (守備のアプローチが甘く、広島の2シャドーに翻弄された。ボランチとの連携不足。)
高木 : C (慎重に安全に控えめにプレー。ミキッチとのマッチアップは押され気味。前半の惜しいシーン、
後半のフリーでポストにぶつけたヘディングシュートなど、ヒーローになりかけたが・・・)
明神 : C (前半は広島の2シャドーに手を焼く。後半はいつものプレー。)
橋本 : B (前半は明神とのダブルボランチがイマイチ機能せず。後半左ワイドから積極的に前線に進出。
貴重な反撃の1点を挙げる。)
遠藤 : A (これが昨日まで出場は難しいと言われた選手のプレーなのか?恐ろしいほど落ち着いて、
恐ろしいほどミスをしない。最小限のエネルギーで最大限の効果的なプレーをしている。
自分が走らなくても誰よりもボールを走らせ、誰よりもピッチを俯瞰。脱帽です。)
佐々木 : B (クロスの距離感は相変わらずですが、胸トラップから貴重な同点弾。
ただ、ミスショットもあったね。)
PJ : D (完全にブレーキ。強引に振り向いては引っかかるプレーの繰り返し。
フィットする時間はもうほとんど無い。)
ルーカス: C (毎度同じですが、安定感抜群献身的。
前半のフリーのシュート、後半のヘディングとミドル、どれかひとつは決めるべきだった。)
ばんど : B (交代で入って流れを完全に変えた。しかしあの1対1は決めなければいけないだろう。)
山崎 : C (いつもより積極性が無かった。打てるタイミングで打たず。佐々木以上のインパクトを残せず。)
下平 : C (広島が完全に引いて守備の負担が減ったところで登場。不安感を払拭できたとは言えず。)
西野監督 : B (ばんど投入が奏功。一気に流れを変えることに成功した。
でもまあ普通代えますね、あのPJなら。)
川崎は勝って暫定首位。 残り試合の相手を考えると一番有利とも言える。明日の試合で清水が躓くと、自力優勝の可能性が復活。残り試合は広島を除いて下位チームのみ。
まあこの場に及んで他チームのことを考えても仕方が無い。目の前の試合を勝つだけしかない。
橋本の試合後のインタビューから抜粋
「決定的なシュートを僕やバン(播戸)、ヤットも決めないと、なかなか(混戦から)抜け出すことができない。(中略)今後は、新しい選手が出てきて活性化しないといけない。ヤットもイエローカードのリーチがかかっている。そこで(倉田)シュウとかができるようにならないと。今の順位は関係ない。これからも強い相手と当たる。僕らは勢いがあっても、最後の一押しが弱い」
頭脳派の橋本らしい冷静な分析です。毎年ガンバは残り5試合のツメが甘い。
今日のドローは、広島のほうが痛いはずだが、試合の展開を考えると、「勝てたよなあ」という思いを捨てきれない。ばんどが1対1を決めてくれたらなあ、というふうに。
この勝点1がどういう結果につながるか、あと5試合ですべてが決まります。
来週は大阪遠征。力いっぱい、応援してきます。
ところで、ジュビロのイ・グノ、森三中の大島にめっちゃ似てるやろ?