3/31 金曜日 4/1土曜日 自宅療養33日.34日目。
両日ともボタンを押す回数が少し多めでした。薬の量、落ちるスピードを調整して貰いました。
廃液、尿の量も摂取量より少し少なく、その分が脚の浮腫になり、動かすことがより大変になり…頑張りたい気持ちが身体に伝わらず、、
起き上がるリハビリをしたい彼女はがっかりしていました。
お腹のガーゼもぐっしょり…
お腹、気持ち悪いね、と交換していると、
「リハビリやりたいのに…やれなくてごめんね…
ガーゼも面倒なのに、お手間かけてごめんね…ガーゼも沢山使っちゃうし…」
『リハビリはやれる時にやればいいんたよ。足は擦って、浮腫が少し和らぐといいなぁ。ガーゼも交換はアマプロ位にはなってるからね、任せて。箱で買ったから沢山あるしね。減ってきたら、また買おうね。交換しなくなればいいけど…それは当面、無理だろうから、ずっと交換させてね。そのうち、プロになるかも(笑)。』
日中、お昼寝した時に、足を縛られ、身動きができない状態にされ、見世物にされた夢をみた、と話してくれました。
以前、入院中に看護師さんの判断ミスで息苦しいのを我慢させられ、肺が潰れた時も、ICUで麻酔をして貰い、意識が朦朧としている時に、呼吸用マスクを外したいのに、無理やり、何かを吐き出す間もなく吸わされ続け、周りでそれを見て笑っている人達がいる夢をみた(この時は無意識に手足をバタバタしたらしく、母親に許可を取り、仕方のないことですが拘束されました)、と話していたのを思い出し、
実際感じていることが夢にでてくるんだね、と2人で話をしました。
『近くに居たら、声をかけられたのに…ごめんね…』
「ううん。あなたの名前を呼んだら、目が覚めたから(笑)。」
(彼女はわたしのことを、《あなた》ではなく、実際は彼女が付けたニックネームで呼んでいました。)
31日夜、1日朝と久しぶりに少量でしたが夜、朝ともに2度ずつ軽く嘔吐。チューブをスポイトで引いたら、少し取れ、落ち着きました。
1日夜中に、
「足が全然動かない!」と大騒ぎ…
声は小さな声しかでないので、わたしを呼ぶ時にベッドの柵をコンコン、と叩く孫の手で柵や布団を叩き続け…
『あなた自身に当たると痛いから、孫の手預けて欲しいなぁ、くれるかな?』
と、足を擦りながら、渡さない!取り上げないで!と言っている彼女から、孫の手をなんとか渡して貰い…
『足、浮腫んでてしんどいね…擦ったら少しは良くなるかなぁ…ボタン押して、セルシンシロップ飲んで少し休もうね。動くようになるまで、ずっと擦っているからね。あなたが好きなアニメを観ながら夜ふかししちゃおう。眠くなったら寝ていいからね。ずっと擦っているから安心して。朝には動くようになってるかもよ。』
彼女は素直にシロップを飲んでくれて、アニメを観ているうちに落ち着き、シロップが効いてウトウトし眠りについてくれました。
朝になり、朝の彼女の身の回りの任務をしている時に彼女が、
「夜中はごめんね…。昨日、夢の話をしてたからかな。前見た夢みたいに怖い夢をみたの。下半身を動かせなくなるようにされた夢。でも、あなたがすぐに気付いてくれて、ずっと足を擦ってくれて…現実に戻ることができた。あなたが居てくれて本当に良かった。ありがとう、感謝してます。」
『怖かったね。役に立てて良かった。足はどう?』
足首を補助しながら曲げてみると、彼女自身の力で曲げることができました。
「足に力が入るのわかるよ!あなたがずっと擦ってくれたからだね。本当にありがとう。」
『良かった!今日はお休みだから、一杯擦っちゃおっと。』
息苦しさとお腹の痛みでボタンを押す回数がこの週末、増えてきました。
背中の痛み、足の痛みもあり…
頑張って、踏ん張りすぎて、ふくらはぎにあった小さな脂肪の塊が擦れて血が滲んでしまい、ガーゼを巻く処置を一つ増やしちゃった、ごめんね、と擦れて痛いことよりも任務を一つ増やしたことを気にして…
それでもわたしと一緒に居たいから、と本当に頑張ってくれていました。
あなたが怖い夢をみてもいつでもすぐに声をかけられるように、いつも傍にいるべきだった…
ごめんね…
在宅看護になった日から、ずっと傍にいるべきだったね…あなたが望んだとはいえ、仕事に行くべきではなかったね…
本当に…
ごめんなさい…
あなたはおれのために頑張ってくれていたのに…
ありがとう、というだけだったね、おれ…
恨んで、夢にでてきて…
あなたに会えるなら悪夢でもいいよ…
あなたに会えたら悪夢じゃないか…
会いたいよ…