・エアズームビクトリーのレビュー!!

なぜかアプリで購入できてしまったエアズームビクトリー,メルカリでは5万で転売されており注目度も高いであろうこのNIKEの新作中長距離スパイク.メーカ公式の対応種目は800m~5000m,はたしてどんなスパイクか気になる人がたくさんいるのではと予想し,いつも通りかなり主観的なレビューをしていきたいと思います.

 

はじめに

はじめに結論を言ってしまいたいと思います.残念ですが自分の足には合いませんでした.というより今までVictoryで試合に出ていた選手であれば合わない選手が多いと自分は思います.なので2万円(もしくはメルカリなどで5万円)とかでこのスパイクを買おうとしている薄底好きなトラック選手には,少し待ってくれと言いたい.

 

 

・履いてみた感想

足入れした瞬間の感覚としては,まず「フィット感緩くね?」と.幅が狭く基本的に靴紐をきつく締め上げてスパイクを履くスタイルの自分にとっては珍しい感覚ではないので,まぁ仕方なし.とりあえず歩行してみると,前足部分のエアーの存在を強く感じる接地感.その時感じた違和感には記憶がありました.そう,α-Flyを初めて履いた時のあの違和感そのものでした.既に嫌な予感がしましたがまだ走っていないのでとりあえず150m流しをしてみます.蹴り出しの感覚は悪くなく走り出します.50mほど加速し30"/200mらへんのペースに上げてみて感じる尋常じゃない違和感.これは合わない!!泣

 

・違和感の原因

まぁ間違いなく大元の原因はエアーですね.単純にエアーが地面に蹴り込んだ反発を返してくれるわけですが,自分が好きな現行と旧型のVictoryに比べて返すまでの時間が長いです.ワンテンポ遅れて反発を返してくるのでなんか嫌です.この表現はレビュー記事としては終わっている気がしますが,硬いスパイクが好みの自分には,このエアーという部品の特性自体を拒否しているんだろうと思いました.次に締め付けが弱い.NIKEのスパイクのシンボル(なのかは知らんが)のフライワイヤーがこのスパイクには付属していません.それなのに幅がNIKEにしては広めに作成されているように思います.そのためコーナリングの際の感触が非常に悪い.遠心力をもろに感じます.45"/300mの流しですら遠心力という違和感を感じるレベル.800mで履けないじゃねえかと.

 

・これは誰向けのスパイクなんだ?

その後300mを45"-43"-41"とペースを自分の800m近辺に合わせて流してみました.比較してみたところ,一番ハマったのは41"のペース.まぁ速いほど前足部で接地するので構造上当然なのかもしれない.前方に付属しているエアーがこのスパイクの特徴なので....しかし当然ペースを上げれば上げるほど,感じる遠心力も大きくなります.いよいよ使いどころが分からんぞ.しばらく考えた結果出た結論が,「トラックで厚底履けなくて困ってる人」がターゲットではないか?です.厚底規制が始まったタイミングでの発売.幅の広さ.一流選手でドラゴンフライを履いている選手の多さ.このあたりが全て繋がったきがします.(正解かは不明)

 

・いいところ

このスパイクのいいところとしてはアトムニットと踵のZoomX,そしてデザインくらいでしょうか.旧型のVictoryのアッパーをアトムニットにしてフライワイヤー通してくれれば自分は買います.あと強いていうならロスが小さい?ところですかね.800mのレースにおいて筋力的な疲労のロスについては自分はあまり考えないので自分には関係が無いのが残念.

 

 

・何に使おう

試合で使う予定は無いです.かといって試合の旧型VictoryEliteとは違いすぎるのでシーズン中の練習でも使えるシーンが想像できない.考えられる唯一のシーンは移行期のポイント練習でしょうか.まだ速い動きやトラックでのレースペースでの走りに身体が対応していないとき,そんな時にこのスパイクが使える(気がする).

 

・まとめ

①買おうとしている薄底好きの選手は待て!

②厚底好きでトラックシーズン困っている人は買い!

③転売はするな!

 

読んでいただきありがとうございました.