今回紹介するのは北海道紋別郡遠軽町白滝にある「上白滝駅」です。8月の帰省で、かつて暮らしていた道東を訪れた際に撮影しました。
かつての白滝村へ
「白滝」は2005年に市町村合併で遠軽町になる前は「白滝村」という独立した自治体でした。最近では珍しくコンビニがない地域です。人口は1,152人に対して面積は342.96km²ですから、人口密度は1km²の土地に住んでいる人はわずか4人になるのです。
「白滝」は2005年に市町村合併で遠軽町になる前は「白滝村」という独立した自治体でした。最近では珍しくコンビニがない地域です。人口は1,152人に対して面積は342.96km²ですから、人口密度は1km²の土地に住んでいる人はわずか4人になるのです。
参考までに比較すると分かりやすいのですが、現在近隣にある「土浦市」の面積は旧白滝村の約3分の1ですが、人口密度は300倍近い[人口144,455人・面積122.99km²・人口密度1,170人/km²]です。
静かな村にあった5つの駅
白滝村は、広い地域に人口が点在していたせいか、JRの駅が
白滝村は、広い地域に人口が点在していたせいか、JRの駅が
「上白滝駅」⇒「白滝駅」⇒「旧白滝駅」⇒「下白滝駅」
の4つもあります。今では「白滝シリーズ」とも呼ばれており、秘境駅として人気があります。以前は「奥白滝駅」(廃駅)も加えて、5つの駅が村内にありました。秘境駅「上白滝駅」へ
古い木造の駅舎は、開業の昭和7年よりずっと変わらずこの地にあります。内外部とも地元の方の協力でとてもきれいなまま維持されています。


古い木造の駅舎は、開業の昭和7年よりずっと変わらずこの地にあります。内外部とも地元の方の協力でとてもきれいなまま維持されています。


この「上白滝駅」は数年前、携帯電話ゲームのCMに登場したことがあります。1日1往復しか停車しない駅を雪が降る日に訪れた男が、7時間後の列車を待つ間に「はっきり言って暇です」と言い、「人生の待ち時間に」というキャッチコピーの後に、携帯電話のゲーム画面を紹介する内容でした。
そのCMでも取り上げられた『上白滝駅』の時刻表です

確かに電車が来るのは朝夕の1本です。実際には他にも「特急オホーツク(網走⇔札幌)」・「特快北見(北見⇔旭川)」が通過しますが、停車するのは「白滝駅」のみです。
網走方面へ向かう線路です。遠く山に囲まれている景色が確認できます。


上り方面の隣駅は上川駅ですが、1時間6分もかかります。実は、鉄道一区間の所要時間としては日本最長なんです。


そして駅前の光景です。酪農家と数軒の民家が立ち並んでいます。周辺には商店なども見あたらずとても静かです。




「この路線を走る電車がホームに入ってきました」と思いきや・・・実は、さらに下った「丸瀬布駅」で撮影しました。気分だけ「上白滝駅」だと思ってください。いつもこの駅に停車するのと同じ電車です。


廃駅「奥白滝駅」へ
この日は時間があったので廃駅となっていた「奥白滝駅」へ向かいました。場所は「上白滝駅」よりもさらに上川方面に向かって山奥へと進みます。開業は昭和7年、2001年に70年余り続いた駅業務を廃止して、現在では「奥白滝信号場」として使用されています。信号場らしく鉄道電話があります。


この日は時間があったので廃駅となっていた「奥白滝駅」へ向かいました。場所は「上白滝駅」よりもさらに上川方面に向かって山奥へと進みます。開業は昭和7年、2001年に70年余り続いた駅業務を廃止して、現在では「奥白滝信号場」として使用されています。信号場らしく鉄道電話があります。


この「奥白滝駅」周辺は無人地帯です。それでも、最盛期の昭和20年頃には駅周辺に、小さな街が形成され、旅館もあり、駅前広場で盛大な盆踊りも開催されたほどであったと聞きます。しかし、林業の衰退そして離農が進み、昭和50年代末には誰もいなくなったのだそうです。今では人々の生活の面影もなく、ただ静かに時が流れ、駅舎がなければ「奥白滝」という名前も場所も忘れ去られてしまいそうなほどです。
僕が秘境駅が惹きつけられるのは、普段の生活とは、まるで違う空間がそこにあるからかもしれませんね。時間の流れもゆっくりしていて、なぜかほっと安心できるのです。秘境駅で最近有名な「白滝シリーズ」の他の駅も訪ねてみたいですね。
