東京通信工業株式会社(ソニーの前身)の設立趣意書 | 『国際ビジネスSNS「LOOPIN」事務局日記』

東京通信工業株式会社(ソニーの前身)の設立趣意書

SNSLoopinの趣意書を作っています。


それに先立って、ソニーの前身の東京通信工業株式会社の設立趣意書を改めて読み直しました。ソニーの創業者である井深大氏が昭和21年に起草したものです。


創立に至るまでの経緯から始まり、設立の目的、経営方針など、当時の様子や意気込みが鮮明に浮かび上がってくるもので、全文をそのまま転載したいような名文ですがそうもいかないので、かいつまんでご紹介します。




そもそもの起こりは、


「・・・寝食ヲ忘レテ努力シタ、技術者数名ヲ中心ニ、真面目ナ実践力ニ富ンデイル約二十名ノ人達ガ、終戦ニ依リ日本測定器ガ解散スルト同時ニ集マッテ、東京通信研究所ト云フ名称デ、通信機器ノ研究製作ヲ開始シタ。

コレハ技術者達ニ技術スル事ニ深イ喜ビヲ感ジ、ソノ社会的使命ヲ自覚シテ思イキリ働ケル安定シタ職場ヲコシラエルノガ第一ノ目的デアッタ。」




そして、


「各人ハ、其ノ規模ガ如何ニ小サクトモ其ノ人的結合ノ緊密サト確固タル技術ヲ持ッテ行バ如何ナル荒波ヲモ押シ切レル自信ヲ持ッテ大キナ希望ヲ以テ出発シタ。」




小規模で始めたところ、需要が各方面からの大きく、


「以上ノ如キ各方面ヨリノ需要ノ増大ハ我々ニ新シイ決意ヲ促シタノデアル。即チ資本ト設備ヲ拡充スル事ノ必要ト意義ヲ痛感シタノデアル。

 我々ノ心カラナル試ミガ、カクモ社会ノ宏般ナ層ニ反響ヲ呼ビ起シ、発足ヨリ旬日ヲ経ズシテ新会社設立ノ気運ニ向ッタ事ニ対シ、我々ハ云ヒ知レヌ感動ヲ覚ヘル。ソレハ単ニ我ガ社ノ前途ニ赫々タル発展飛躍ヲ約束スルバカリデナク我々ノ真摯ナル理想ガ再建日本ノ企業ノ在リ方トハカラズモ一致シタ事ニ対スル大ナル喜ビカラデアル。」



このように自分たちの理想と社会からのニーズが一致したことが会社創設の理由と書かれています。





そして、会社創設の目的(8項目)と続くわけですが、特に初めの2項目が印象的です。



一.真面目ナル技術者ノ技能ヲ、最高度ニ発揮セシムベキ自由豁達ニシテ愉快ナル理想工場ノ建設


一.日本再建、文化向上ニ対スル技術面、生産面ヨリノ活発ナル活動




気概の溢れる文章に、明治生まれの、日本を代表する起業家としてのスケールの大きさを感じます。
後に世界の大ソニーへと発展していきそうな志の高さを感じませんか。