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       ダバオ通信  ヤン爺のラストライフ・ダバオ 
          Last Life Shift In Davao Philippines

    
        フィリピン社会に戸惑う ダバオ隠居物語
              「団塊 百年の孤独 老いの抗い」 
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起きぬけのタバコ
やめられなくて
テラスにいでて
1本を灰にする

おだやかに晴れ渡った 
陽射しは まだ軟らかい



 

や! 子供のトンボ
飛んできた
テーブルの端に止まった
透明な羽を広げて下げ
じっとしている

ダバオでトンボ
数回しか見てない

目にも留まらない早さで
飛びたっていった

6月 梅雨に入った日本
列島は長く伸び
梅雨がない地域
北海道が存在する

ダバオに
雨期はあっても
一時のスコール

晴れていたのに
にわかに空が

黒い雲に覆われ
昼なのに薄暗くなった
土砂降りの豪雨
日本人観光客なら
激しさにたじろぐ

 

傘など役に立たない

相合い傘だと

あぁ しっぽり濡れろ 

外出していた人々は
ひさしの下に潜ったり
急いで屋内に逃げ込む
鳥たちも
何処かで雨宿り

ダバオの人は動じない
30分もすれば豪雨は
小雨に変わり やがて
薄日が射してくる

ダバオに居たら

急ぐ事なんか無い
心がおおらか

雨と土と光の
匂いがするダバオ

日本の梅雨の長雨
シトシトピッチヤン
それとはまるで違う

スコールが過ぎ去れば
涼しい風が心地よく吹く
のんびり時間に戻る

笑顔があふれていた
人生を楽しんで
問題なし すべてよし
それで いいのだろう

 



乾季と雨季に訪れる
2種類の季節風
ふりそそぐ太陽の光と
豊富な雨量で
多くの果物が育つ

市内では
高層ビル群の建設が進み
田舎町の景観が
変わっていく

梅雨とロシアと
急に増えた人混みが
うっとうしかろう日本 

梅雨が明ければ
赤地に真っ白な文字
旗指物のぼりあざやか
「冷やし中華 
   はじめました」と
風に誘われる季節

 



健康寿命は 男72歳
自分は元気で超えていた
品よく 賢く おもしろく
好きな事だけをしてる
食べたいもの
作れるもんなら
自分で作って食べる

いつ 運が尽きるか…
いつ 寿命がくるのか
ドキドキしてる

平気で銀座で
一晩100万円使う人に
あなたにとって
一番ぜいたくな
食い物は何かと尋ねた

「大盛の吉野家の牛丼に
   更に牛皿乗っけ」

牛丼の上に
さらに牛皿を頼んで
牛丼に乗せるという

これはよほどの
記念日しかやらない
めったにできなほどの
ぜいたくだと

ふ〜ん そうかね

 



孫の手を雑貨店で買い
レジの列に並んでいた
自分の前に並んでいた
青年がお先にどうぞと
順番を譲ってくれた
そんな親切を
今日も経験した
ダバオだから なのか

ほっこりした気分で
ぼっとしていたのに
頭脳を占領しにくる
日本の嫌なニュース

それ ネガティブだって!
よせ

そんな薄っぺらに
片付けられるものでは 

ないだろ

かつてなく
大きな変動が続く
世界の中で
日本の埋没感は際立つ

 



たった 一度の人生
ビートルズ歌のタイトル
「The Long and 
   Winding Road」
長く曲がりくねった道
この先もまだまだ続く
ダバオ旅たちのあさ



 

そない急ぎはらんと
ゆっくりして
いかはったら?

 

優しさにほだされ

まあ まあ
そない急ぎはらんと
ゆっくりして
いかはったら
よろしやん
お陽ィさんも
高いとこにありますし

などと慰留してくれて
自分は いつの間にか
ダバオに長逗留して
しまっている



 

だが
この優しさがクセモノ?
日本の男なら
おそらく その
ことばの優しさに
ほだされて
ついそのまま腰を
落ち着けてしまう

いや 駄馬尾はん
これから
行かんならんとこが
ありまっさかい
これで失礼しますわ

おやかまっさんでした
と 辞退すれば いい

そうすると
駄馬尾女は いかにも
申しわけなさそうな
顔をして

そうどすかー
いやー お茶もださんと
はしぢかなとこで
すんまへんでした

また寄っとくれやす
と にこにこ顔で
いってくれるはず



 

駄馬尾女も 京女も
決まって口にするのが
「まあ まあ
   そない気ィ遣わんで
   えーのに」

これは
モノや金を貰った女が
必ずといっていいほど
口にするせりふ

そういったからといって
本当に申し訳ながって
いるわけでは ない



 

その場合の
受け手 女の内心語は
そんなカネ
いくら使わはっても
かましませんけど
うちは なんも
お返しせェしまへんえ
それでよろしーのやねー
ということだ

また
「いっつも
   もろてばっかりで
   気ずつないわぁー
   どないしょー」などと
いかにもすまなそうな
顔をする手合いも
なくは ない が

決して
本心でいってる
わけでは ない

そういう女に限って
お返しというものを
したことがないはず

つまりは
気ずつないなどとは
つゆほども思ってない

なかには
当然とばかりに受け取り
「いっつもおーきに」と
カタチばかりの
お愛想で返す女もいる



 

別では
いかにも京女らしい
皮肉の籠った冗句として
「気ィ遣わんと
   カネ使こてー」
というのもがある

これは
口先だけの礼を述べ
カタチあるものを
持参しない男に対して
使われるフレーズだが

口にした当人も
カネがもらえると
期待していっている
わけではない

ただ
取りようによっては
「口だけなら
   なんとでもいえる
   誠意というやつを
   見せてくれ」と
暗にカネを要求してる
恐ろしい言葉ともなる
それが コワイ



 

そう 駄馬尾女も
言えば 京女と同じ



 

江戸時代 庶民の娯楽は
神社 寺社への参詣であった

暮れも押し迫った 或る日

愛宕権現は 人も知る
江戸 四か寺のひとつ
胸を突くような
六十八段の石段を
上り詰めた山上の眺めは
そりゃあ 素晴らしいし

崖下には
二十四も軒を連ねる
茶店では
茶汲み女が化粧をこらし
客を待っている

愛宕下の茶店
吉野家の茶汲み女
おみよが立ち働いていた

寺詣で疲れ
伊勢の商人 叉八(56)が
偶然 吉野家へ足を休めた時
お茶を運んできたのが
おみよで

おみよを見た途端
叉八に言わせれば
衝撃 気に入った

叉八は
若い頃から情欲が強く
そうした機会が有れば
躊躇う事無く
情欲をみたしてきた

それだけに
我慢に我慢を重ね
どうにもならなくなると
女遊びに出掛けたもんだ

叉八の精力は六十前でも
あのれがもてあますほど

商用も無事終え
江戸見物もした

明後日は江戸を発ち
伊勢へ帰ろう と

茶を運んできた
おみよを見たときの
叉八の目の光は
おそらく尋常のものでは
なかったろう

と たちまちに
おみよが感応した

「どちらからおいでに」

「うん 伊勢からな」

「まぁ 伊勢から
   伊勢の話聞きとう
   ございます
   おみねと申します」

茶汲み女の
裏に回っての売春は
さかんなものであって

好き者の客は
茶店へ連れ出し料を払うと
女を連れ出す事ができる

そして この日 
叉八はおみよに誘われ
連れ出し料を払い
外へ連れ出した



 

叉八は翌日も翌々日も
愛宕下にかよい詰めた
江戸を発つ日を
先延ばしにした

次の日も 又次の日も
叉八は江戸から
離れなかった

それからの叉八は
おみよの勧めで
兄だと言う家で
共に暮らし始めた

そこは小さな家で
おみよの兄は
二人が暮らし始めると
どこかえ消えてしまい
夢のような日々が過ぎた

おみよは 女の肉体の
あらゆる機能を働かせ
叉八が かって
他の女から受けた事の
無いような
振る舞いを叉八に与えた

正月が明けたら
伊勢 亀山に帰ろう
そう考えていたが

意外なことが起きた

二十九日の夜更け
おみよと戯れ
疲れはて寝ている
叉八の枕元へ
四人の男が
顔を隠し現れ
有無を言わせず
おみよを叩き起こし
丸裸のおみよを
むしろで撒き
どこかえ拉致した

叉八は抗議したが
手足を縛り付けられ
寝床の上え転がされた

あの女 おみよには
百両の金が
かかっているのだ
この先もあの女と
暮らしたければ
それだけの金を
支度すれば いい

「あッ 無い 無い 無い」

おみよと戯れた後も
布団の下に置いておいた
胴巻きの中の五十両が

消えていた

五十両は
江戸庶民が 五年も
問題なく暮らせる金高

愛宕下の茶店
吉野家の亭主と
おみよの兄
無頼浪人の悪巧み
おみよは主役だった



 

女の食べ過ぎは
ほどほどに
ほら 腹を壊した

バカ バカ 叉八の叫び

400年も前の
江戸での思わぬ出来事
今日のフィリピンでも
同じ事件が起きている

叉八は 金だけで
命は取られなかった
フィリピンで起きれば
命までとられる

事件は 愛ではなく
男が与えてくれる生活を
手放したくなかった
フィリピン女の執着



 

さあ フィリピンだ
場所についたら
ゆっくりと
顔を上げてみなさい

いつ帰って来ても
いいように
遠くからでも目立つ
「黄色いハンカチ」
張りめぐらして
あなたを待っていてくれる
フィリピン女が ほとんど

これでもかと いうほど
自分があるフィリピン女
それを隠さず懸命に生きる



 

男を立てるというのは
男尊女卑でも
なんでもない
愛してる男に
従える女というのは
自分に絶対の自信がある

何かの キッカケで
親密度の限界を超えて
甘えてくる 

甘えは
それがほんの少し
進んだだけで
日本語で言う
図に乗るに変わる

ハッキリさせる
と言う事が
男が責任を取る証明

でも 一歩を

踏み出さなきゃ
好きかどうかも解らない

つまらなくしているの
男なの

七五三の服を着たまま
年を取ったような日本の男

純粋なあまり
会社で孤立気味で
自分だけの戦いを
明るくがんばってる 

フィリピンへの
好色大結構 
生きてる証の
ワクワクだもの

ムギュと抱きしめる
女の気持ちが肌を通して
体温とともに やがて

じわっと伝わって来る
相手を理解し寄り添える
眠れぬ夜の充実感



 

持続する男と女は
必ず相互関係
必要な人を大事にして
それでもこじれたら

次ぎにいけば いい

もはや昭和ではない
あんたって男
レトロなやぁ~

あんた
昭和引きずってる?
半鐘男だって

陰で言われてるよ

それを言うなって
オジャンになるから

昭和を現代の

他山の石として

生きてる

どんな職人仕事も
跡を継ぐ人が
いなくなれば
昭和もへったくりもない
それにて お終い
移り変わる世が淋しい

SNS等の進化に
なじめない老人は
時代についていけない
それくらい
成熟してるってことだよ
一流の言い換えで
励ましてくれた

イエスマン人生
仕方なくしてきた
抵抗できなかった自分
情けなく無力な生き方
自分が大嫌いだった
これまでの生き方猛省

気が済んだら
夕飯はカレーにしよう

どんなに

みっともなくても
生きているほうがいい



 

酔いが覚めたから

 


 

身ひとつ 家を出た
日本での生きづらさに
たまらん ダバオに逃げた

老いなんて
受け入れるのが自然
それができるダバオ
誰に気兼ねすることなく
老いを過ごしてる
全てがここにあった 

頑張りすぎない
無理もしてない

躰が壊れたら
金継ぎで修復
コンニャク ガンモに
チクワブで 元気回復

いくぶんの

楽観は必要なもの
そうでないと
耐えていけない

それで いい

いいね!

終活だなんて
嫌な言葉だね
そんな恥ずかしい事
やれるかよ バカ やめろ

70代は「余生」じゃない
生きてきた「総仕上げ」
人間生きてるだけで大変

 

80までの10年間

ダバオで味わい
ゆっくり生きてみる

老いを経験できるまで
生かされたことに感謝

老いて人間は 自分でも
気がつかない うちに 
自然と何かを捨てていて
身ひとつになっていく

小さな 自分のメディア
ブログを書いてきた

ブログでは
自分を語っている
だが 自分とは 何か
未だに解らずじまい

自分が自分だと
思い込んでいるものも
それが 自分か 
どうかも わからない

それでいて 
自分を語ってるのだから
読んで下さる方は
たまったもんじゃ

ないだろう

人生には
不可能な事もある
それが解った歳から
限界がある事を知り
それでも なお
全力を尽し生きるのが
人間だ と 解れば
人は人に優しくしてる

歳とってからじゃないと
発見できない事もある
だから 歳とる事は
マイナスだけだとは

思っていない

人生楽しむしかない
それに尽きる

この現実社会以外に
選べないんだから
諦めて 受け入れる
というのは やっぱり
歳とった おかげかな

とにかく食わないと
もたないよ
女 呼び出して
楽しく飲んで食おう

毎日が養生

食べたいものは食べ
エロだって否定しない
抱きたければ 抱く
いくつになろうが
刺激を求めるが養生

養生は
女でも 食べ物 酒も
好きなものを頂く

お酒は 飲みたけりゃ
飲めば いい
ほどほどにというのは
ちょっと違う

晩酌を楽しむが
何もしない日なら
朝からビールを飲む

70歳を
超えたんだもの
「ほどほどに」
なんて いらない

好きなものは
からだが いのちが
要求してるんだもの
だから 応えてやる

自分の女好きは
一向におとろえない
女と一緒にいる
それだけで
うれしいし 楽しい
笑顔になれる
ハグも所かまわず
女を接待しまくる

それにより 自分の
男性ホルモンは健在

男だけでなく
女も性を大いに謳歌

十組の男と女がいれば
十通りの向き合い方がある

TV 人にあげた
新聞契約してない
TVドラマ 面白くない
バラエティー 関心ない

きっかけは コロナ
コロナに関するニュース
専門家といわれる人たち
メディアと一緒になって
人々の不安を煽った
免疫強化の基になる
国民の笑顔を消していた
今でも 不愉快

本当に大事な人間力
自然免疫を高めると
いったことには
誰も触れなかった
そんなニュース
見たくもない

テレビも新聞もなくて
不自由ない? 

「もう余分な情報は
   いらない」
放っておいても
必要な情報は
耳に入ってくる

ウクライナ情勢など
不条理すぎて
聞きたくもない

そういう気持ちに
おそわれると
財布をポケットに入れて
夜の街に出かける

近くには
女が汗かいて働く
バーや屋台があって

何気ない女との会話で

酒を吞む



 

自分が何処かで 倒れ
看護師さんの両腕に抱かれ
胸の谷間に顔を埋めて
最期を迎えるのが理想

 



月は どっちにでてる

 

 

月盗す人